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井上博文

大学院・大学編入受験のプロ

井上博文(いのうえひろふみ) / 塾講師

株式会社コムニタス

コラム

リスクアセスメント

2021年1月15日

テーマ:公認心理師試験重要キーワード

コラムカテゴリ:スクール・習い事

公認心理師試験のブループリントには「リスクアセスメント」が入っています。これはリスクマネジメントの関係用語になりますので、リスクマネジメントをある程度知っておく必要があります。企業経営者は、今となっては、必ずリスクマネジメントについて、一定の知見を持っておかねばなりません。コロナ禍において、ある程度企業が保たれたり、東京でも批判はあれども、日常と変わらない通勤ができるのも、それぞれの企業がリスクマネジメントをしており、こういった時にどのようなことが起こるかを予測していることが大きいと思われます。
基本的にリスクアセスメントやリスクマネジメントは、個人がするというよりも、会社、社会など集団、団体が行うものです。個人レベルできることには限界があります。
今は政治禍が、「個人にお願い」をしてお願いを聞いてもらえないと、脅して、入院拒否患者には懲役などという冗談みたいなことを言い出す始末で、すべて個人の責任に帰している時点で、リスクアセスメントやリスクマネジメントから離れてしまっています。おそらく、前の緊急事態宣言の時以来、何もしなかったのでしょう。
一般にリスクとは、人、環境などに悪い影響を与える可能性や大きさを指します。大雑把には「危機」と理解しますが、「クライシス」とは少し違っていて、クライシスはどちらかと言うと、すでに生じてしまっている危機です。コロナはリスクというよりは、医療危機をはじめとして、様々なクライシスになってしまっています。

何せ総理大臣が、「仮定のことは考えない」のだそうですから、この人はリスクマネジメントやリスクアセスメントをしないということなのでしょう。じゃあ他に誰がするのかは知りませんが、文字通り無政府状態になりつつあります。

おそらく冬場にコロナの流行が大きくなることは予測されていたはずですから(素人でも当然そう思いますし)、リスクアセスメントをする時間はあったと思います。予想値と許容値を算出し、予想値が上回ってしまえば、リスクをある意味自動的に軽減できるようにプロセスを決めておかねばなりません。例えば原子力発電などもそうでしょうが、しっかりマニュアル化されていると思います。それでも「想定外」が起きるのです。予想値は超えていると、政府側は言うわけですから、許容値をどのくらいに設定していたのかを言う必要がありますが、今の政治禍にそれは無理な相談なのでしょう。これがこの国の不幸です。したがって、これからどんなクライシスが起こるのかは、医療崩壊以外、実は誰も目を向けていないのです。もちろん、社会の危機は医療だけの問題ではないのです。

ブループリントにおいて、リスクアセスメントは虐待の箇所にあります。虐待は、外よりも内で生じやすいので、人目に触れにくい面があります。だから、周辺の人が、虐待リスクを感じると、少々間違っていたとしても、通報をするということは必要なことです。
リスクアセスメントやリスクマネジメントを行っていないことを「危機意識がない」ということになるのでしょうが、危機意識は手遅れになったとしても、後から持つこともあり得ます。パブリックで心ある人は、今からでもリスクアセスメントやリスクマネジメントをすることが望まれます。


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