「論」と名の付くものは証拠が必要です

井上博文

井上博文

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今、必修の授業では集団討論の練習をしています。討論も「論」がつきますし、議論、論文、論旨、論述などなどいくらでもあげられますが、大学や大学院はこの「論」の作り方、使い方を学ぶところで、その技術のことをアカデミックスキルと言います。アカデミックスキルは要するに学術という技術ということになります。要するに大学や大学院は、このアカデミックスキルを学び、身につけ、使ってみて、磨き上げて、外に向けて発信までするトレーニング場と言っていいでしょう。

ただ、現代の学術は細分かされており(されすぎており)、一つを身につけても足りないくらいたくさんの学問分野があります。学部数も、旺文社によれば、昨年、全国の大学の学部数は2397あるのだそうです。ちょっと衝撃的な数字です。そのため、一人の人間の身につけられるアカデミックスキルの数は限られていると言えます。
ただし、すべてのアカデミックスキルに共通するのは「論」に関することです。すべての論には証拠が必要です。いわゆるエビデンスもそのうちと言えるでしょう。データとも言えると思います。これを駆使できたり、少なくとも証拠があることである程度は事実が担保されていると思えることで、私たちは暮らしていけるのです。今、「新型コロナ」が世間を騒がせています。放射能の時もそうでしたが、「科学的に」ということを言う人が必ずいます。しかし、科学的というのは、事実が担保されている時以外通用しない言葉なのです。マスクが周囲からなくなってしまい、多くの人が不安になっていますが、こういった不安も事実がわからない時に生じます。実際、マスクにどれほどの意味があるのかは、私もわかりませんが、ある程度の安心ツールであることは間違いなさそうです。こういった時には必ずデマも出てきます。マスクの値段をつり上げてネット販売している人もいるそうです。こういった現象がはびこることは不幸だと言えます。しかし、この国の最大の不幸は政権が国民の不幸を願っていること、国民の安全や健康に興味がないばかりか、自分の利益のためのコマにしか考えていないことです。役所がこれに追随すると不幸がアップデートされていきます。公共を名乗る連中が、堂々と証拠を出さなかったり、証拠が出せないから、自分は無実だと言い張り、自らの潔白を証明できないような人物が総理大臣だと、役所も堂々と公文書を改竄したり、あることをないと言ったり、隠蔽したり、発表すべき情報を言わなかったり、・・・云々と、国民を不幸に陥れることを悪意を持って繰り返すようになっていきます。
だからこの政権の言う情報の信用度、信頼度はすこぶる低いのです。皆どこかで「またどうせ嘘をついている」と思った状態で情報を受け取ってしまうのです。これも不幸のアップデートです。

しかし、歴史を見渡すと、必ずこういった政権は歴史に出てきます。だからこそ、我々は教養を身につけていくことで、こういった不幸な状況を、嘘しか言わない政権の情報を信じずに、振り回されずに適切な行動をとることができるのです。どんな愚かな政権がいても、教養があり、事実を見る目があるならば必ず乗り越えていけると私は信じています。今こそ、もっと教養を身につける時です。



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井上博文
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井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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