第3回公認心理師試験ブループリント分析⑦
事例問題に特化した対策本として、辰巳法律研究所から事例問題の解き方本が出版されています。非常に参考になりますので、是非一度手に取っていただけたらと思います。事例問題は、複合技が要求されます。まずは知識、次に読解力、キーワード整理力が必要で、その上で、論点整理する力も必要です。他の問題なら重要なキーワードでも、当該の問題では実は関係がないというキーワードもあります。
北海道試験問65
中学2年の担任教師A。Aは、中学校でスクールカウンセリングを担当している公認心理師に次のように相談した。クラスの女子生徒Bが「誰にも言わないでください」と前置きし、「小学校6年生になったころから、母親が夜仕事に出ていくと継父が夜中に布団に入ってくる。夜になるとまた来るのではないかと恐ろしくて眠れない」と話した。Aは性的虐待の可能性が高いと思うが、Bに詳しく聞いていないため確証が得られていない。今後、担任教師としてどのように対応すべきか助言してほしいという。Aに対する公認心理師の助言として、最も適切なものを1つ選べ。
まずはキーワードとして、中学の担任の教師、公認心理師、「誰にも言わないでください」、(性的)虐待、担任の教師が「助言」を求めている。
これは公認心理師試験において、極めて基本的な問題と言えます。確実に3点取りたい問題です。守秘義務も意識しますし、公認心理師は助言をすることも仕事に入ります。選択肢は以下の通り。
➀ 母親に電話して事実を確認する。
② Aが中心となって、この問題に取り組む。
③ 虐待の可能性があることを、児童相談所に通告する。
④ 安心して話していいとBに伝えて、話してくるまで待つ。
⑤ 秘密は必ず守るとBに伝え、これまでの経緯と現状を詳しく尋ねる。
①は「誰にも言わないでください」に抵触します。②は何をするのかわかりませんし、A(教師)が中心になるという決まりはありませんし、負担が大きすぎます。⑤は、問題の事柄を詳しく聞くことは傷をえぐったり、さらに傷つけたりします。④は話せない人が誰なのか、ちょっと読み取れません。消去法でいけば③ということになります。通告義務という言葉は知っておく必要があります。
公認心理師過去問詳解 2018年12月16日試験完全解説版によれば、正答率は79.9%でした。簡単な問題と見ていいでしょう。解説によれば、児童虐待防止法を知っておかねばなりません。
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