形成的評価
北海道試験問44
アセスメントを目的とした学校での子どもの行動観察について、最も適切なものを1つ選べ。
という問題が出ました。
公認心理師試験において、アセスメントは最重要キーワードの一つと言ってよいと思います。ブループリントにも5か所記載がありますから、複数の分野で使用されます。まず何らかの形で出題があると見ておくべきワードです。ブループリントの中でもメインとして見ておくべきは、
14 心理状態の 観察及び結果 の分析
(1)心理的アセスメントに有用な情報(生育歴や家族の状況等)とその把握の手法等
テストバッテリー、アセスメント ケース・フォーミュレーション、機能分析、インフォームド・コンセント、診断的評価、精神疾患の診断分類・診断 基準<ICD-10、DSM-5> 半構造化面接、インテーク面接、司法面接、生物心理社会モデル[biopsychosocial model<BPS>]
以上のようになっています。これらはアセスメントに限らず、すべて重要なワードです。当塾の講座でも心理的アセスメント①と②と二つあるくらいです。しっかりと勉強しておきたい科目になります。
試験の選択肢は以下の通りです。子どもの行動観察についてのアセスメントに関する選択肢です。公認心理師過去問詳解 2018年12月16日試験 完全解説によると、正答率は41.7%ですから、難問に入るかと思います。語弊を承知で言いますが、あまり良い問題とは思えません。正答は②ですが、主語が不明確です。もちろん観察者で①と重なるのだと思いますが、誰の行動かも、子どもであることは明らかとは言え、選択肢に記載がないのはいかがなものかと思います。また「具体的な行動」とありますが、問題行動であるかどうかはわかりません。この問題自体が問題行動を前提としているかどうかも不明確です。少々言葉が少ないように思います。
① 観察者が単独で場所や時間を限定して行う。
② 焦点をあてる具体的な行動を明確にして行う。
③ 記録方法としては、量的な記録よりも質的な記録が適している。
④行動を観察することで、子どもの内面を理解することができる。
①は学校という場でなくなる可能性がありますから、明らかに違います。③も問題のある書き方かと思います。「量的な記録よりも質的な記録が適している」と書かれると、「量的な記録よりも」という比較がポイントになります。もちろん、どちらも必要でしょうから、どちらが適しているということはないということで、除外されますが、理解の幅の広い言い方です。④は超能力者でもない限りは無理です。②を選ぶにしても、かなり消極的な理由になりそうですので、難問と言えば難問ということになりそうです。
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