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井上博文

大学院・大学編入受験のプロ

井上博文(いのうえひろふみ) / 塾講師

株式会社コムニタス

コラム

第一回公認心理師試験 振り返り④

2018年9月16日

テーマ:公認心理師になるには

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

問5
オペラント行動の研究の基礎を築いたのは誰か、という問題でした。これは選択肢が人名のみでしたので、Skinnerで正解でしょう。これは知っているかどうかの問題です。

問6
記憶の実験によって示される系列位置効果について、正しいものを1つ選べ、という問題でした。ポイントはまず「系列位置効果」なる言葉を知っているかどうかです。当塾の講座では、知覚、認知心理学のインプット講座pp.18-19で触れています。

4-1-2-1.系列位置効果
系列位置効果(serial position effect)とは、一定の順序で与えられた情報の系列位置によって、情報の貯蔵、及び検索のされやすさが異なることを指す。系列位置効果を示す実験に自由再生法の実験がある。
自由再生法とは、例えば、「時計、電車、新聞…」というように、10~15語ぐらいの簡単な単語を1語ずつ一定の速度で提示し、提示された単語を思い出した順に再生させる方法である。このような実験を行うと、単語の提示された系列位置によって再生率の差異が生じ、リストの初頭部と終末部の単語の再生率が高くなる。このように、系列の初頭部の再生率が高くなる現象を初頭効果(primacy effect)と呼び、系列の終末部の再生率が高くなることを新近性効果(recency effect)と呼ぶ。

一方、リストの提示後10~30秒程度のインターバルを挿入し(この間は簡単な計算作業が課される)、その後に再生を求めると、系列位置曲線に影響が生じる。リストの初頭部、及び中央部の再生率は影響を受けないが、終末部の再生率は低下し、新近性効果が消失してしまう。





図.系列位置効果(森敏昭ほか:グラフィック認知心理学 p.19 サイエンス社 による)

この図が選択肢⑤のU字型というものでしょう。正解は⑤とみて良いでしょう。


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