心理職大全を書こうと思った動機②
公認心理師の受験資格は法律に定められています。条文を引用します。
第七条 試験は、次の各号のいずれかに該当する者でなければ、受けることができない。
一 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に基づく大学(短期大学を除く。以下同じ。)において心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めて卒業し、かつ、同法に基づく大学院において心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めてその課程を修了した者その他その者に準ずるものとして文部科学省令・厚生労働省令で定める者
二 学校教育法に基づく大学において心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めて卒業した者その他その者に準ずるものとして文部科学省令・厚生労働省令で定める者であって、文部科学省令・厚生労働省令で定める施設において文部科学省令・厚生労働省令で定める期間以上第二条第一号から第三号までに掲げる行為の業務に従事したもの
三 文部科学大臣及び厚生労働大臣が前二号に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認定した者
以上のようになっています。まとめると、
1.大学で公認心理師に「必要な科目」を修めて卒業して、さらに大学院で「必要な科目」を修了した人。
2.大学で公認心理師に「必要な科目」を修めて卒業して、さらに「定められたの施設(未定)」で「定められた期間以上(未定)」、「心理職の業務」に従事した人
3.1.2.の学歴に準じ、同等以上の知識及び技能があると認定された人
1.は今の臨床心理士と同じように大学院を出るルートです。おそらくこれが最もオーソドックスな方法になってくると考えられます。現時点で、これに対応するのは基本的に臨床心理士指定大学院です。いずれ、指定大学院以外でも対応する大学も出るとは思いますが、この箇所での臨床心理士との関係が、これからもっとも大きな議論になってくることだと思われます。臨床心理士との違いは、学部の「卒業」が条件になっていることです。私は当初は、大学院を出て、その後学部を卒業しても良いと考えていました。法律文には「かつ」と書いてあり、「かつ」というのは、「共に」とか、「同時に」などという意味で使われますので、時間的先後関係はむしろ「ない」という意味の条文だと理解しました。しかし、実際に問い合わせてみると、大学院を出てからの学部卒業は認められないということでした。これには疑問符がつかざるを得ませんが、役所からは、「議員立法だから条文が甘い」とまで言われました。
現時点で、学部に所属している人は、「必要な科目」定められる前ということで「読み替え」をしてもらえますので、早くしてもらった方がいいでしょう。
2.は、要するに大学院を出ないルートということになりますが、現時点で、定められた施設を定められた期間というのが明確ではありませんし、これを文科省や厚労省が認定していくには少し時間がかかるのではないかと思いますし、実際に機能するにはもっと時間がかかるでしょう。
まずは大学において新カリキュラムが導入され、それ機能するのは、2018年4月に入学した人が3年生になる2020年4月くらいになるでしょう。それまでは、前回の現任者が公認心理師になっていくことになります。
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