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井上博文

大学院・大学編入受験のプロ

井上博文(いのうえひろふみ) / 塾講師

株式会社コムニタス

コラム

心の中の7匹の「思い込み犬

2017年6月4日

テーマ:REBT 論理療法

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

「レジリエンスの鍛え方」という著書で有名な久世浩司氏のレジリエンストレーニングというものがあります。その中に「思い込みを手なずける」というトピックがあります。その中でも代表的な思い込みを「7種類の犬」に例えており、手なずける対象としておられます。私はどちらかというと、「思い込みをやっつける」と思っているので、犬にたとえられると、動物虐待になってしまいそうです・・・でも、手なずけるという発想はむしろ大切だと思います。その7種類の犬とは、
正義犬:「べき思考」が強くて「〜すべき」「〜すべきでない」といった口癖がある。怒りや嫉妬の感情を生む。
批判犬:他人を批判しがち。「白黒思考」。怒りや不満の感情。
負け犬:「自分はダメな人間だ」。怖れや悲しみ、不満の感情。
誤り犬:「私のせいで失敗してしまった」と自己関連づけ。罪悪感や羞恥心。
心配犬:悲観的思考。「ひどいことになるだろう」。不安や怖れの感情。
あきらめ犬:「自分の手に負えない」「できっこない」。不安や憂うつ、無力感。
無関心犬:面倒なことを避けて「どっちでもいい」「しらない」。疲労感や意欲喪失。
本当に上手に犬化できたなぁと思います。このうち、1匹か2匹ならかわいらしいものですが、7匹全部飼っていると、ちょっと厳しいなぁと思いますが、でも確かにたくさん飼っている人はいると思います。7匹以上いたら、夢に出てきそうですが。
久世氏の、折れない心「レジリエンス」を鍛える7つの技術という記事によると、「あなたの心の中で犬がいつのまにか棲みついて、ワンワンと吠えているだけですよ」と考えるのだそうです。またさらに重要なポイントとして、「思い込み犬」は自らの人格の一部ではなく、あくまで、そういう性質の犬が心の中に棲んでいるだけだと考えるということです。この考え方は重要です。思い込みと自分を切り離すことはとても重要なアイディアだと思います。私は、これまで、思い込みは自分の中にある、仏教で言うところの煩悩であって、克服対象と位置づけて来ました。でも、元々形のないものですから、犬(猫でもいいかもしれませんが)に変化させて、メタファーにしてしまえば(すみません、村上春樹氏の小説のパクりです)、対話(犬ゆえ一方的かもしれませんが)もできますし、ある意味客観視しやすくなります。どうしても自分の中の克服すべき対象だと、向き合うのがつらいという人も少なくないですので。それでいて、コントロール下にあるという点も利点です。私も一度試してみたいと思います。

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