猫に対する真面目な研究
最近の若者に、私が感じている傾向は(これを言い出すとおっさん感満載になるのですが)、「良い子」が多いということです。大学で、授業中ほぼ全部寝ている人でも、個人で話すと、良い子です。言葉も丁寧です。見たことも、聞いたこともない人のことを「○○の方々」とか「いらっしゃる」とか言えます。素朴にえらいなぁと思うのですが、同時に思うのは、ギラギラ感が薄いと言いますか、「やってやる」という意識が希薄なようにも思います。研究は、どんどん突き詰めて「不思議」にたどり着くことが大切ですので、深く切り込む能力が必要です。深く切り込むというのは、疑問を連鎖させることに他なりません。例えば、受験における不安の相談を受けたとします(あくまで仮です)。
「不安で不安で仕方がありません」
「何が不安ですか?」
「試験が不安です」
「試験の何が不安ですか?」
「不合格になることが不安です」
この部分に一つ分岐点があります。不安の要素は不合格だけではなく、例えば「力を発揮できない」、「この学校に合格できた場合、他の学校を受験すべきかどうか」「一つしか受からない」「一つも受からない」などなど、かなりの数の「どうしよう」があります。相手方が「不合格になることが不安」ということを選択した場合、
「不合格になることの何が不安ですか?」
と切り込んで、
「どこにも行けなくなることが不安です」
とくれば
「どこにも行けなかったらどうなると思っていますか?」
とさらに切り込み、
「・・・・」
だいたい多くの人はここで沈黙します。むしろ、ここからが、本当の切り込み口で、私はここで、相手の感情を出させることを考えます。できたら笑わせたいです。
「髪の毛が抜けますか?」「溶けますか?」「暴れますか?」
こんな感じで聞きます。(全部実際に使ったことがあります)そうすると、多くの場合
くすっと笑ってくれるか、あるいは怒る人もいます。あるいは、考え込む人もいます。マジメな人は、マジメに、髪が抜けるかどうか考えてくれる人もいました。このあたりで、その人の感情と考え方が出てくることが多くあります。ここは千差万別で、私がこれを面白いと考えています。同じことを聞いても、人によって反応と言うことが異なるのです。不思議と言えば不思議です。面白いと言えば、面白くなります。この不思議が、突き詰めに大きく影響します。この突き詰めの過程がさらに面白くしてくれます。不思議はとくに近年では、ある程度深い場所にあります。自分で不思議に思えるまで、深く入り、見つけたら、その不思議を解明していく手続きを取る。研究者は死ぬまでこれの繰り返しです。
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