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井上博文

大学院・大学編入受験のプロ

井上博文(いのうえひろふみ) / 塾講師

株式会社コムニタス

コラム

シャープの大学教科書電子化システム

2016年4月30日

テーマ:勉強方法

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

シャープの大学教科書電子化システム、9つの大学で採用という記事を見ました。非常に興味深いものです。開発目的は

「電子教材システムは、大学生協が促進する電子書籍「DECS(Digital Education Contents Support)」計画に基づき、大学における講義での専門的な学習を実現し、学生の能動的な学びを支援することで、学習効果を向上する目的」

だそうです。正直これではよくわかりませんが、近年、大学の施設はどんどん進化しており、私は正直なところあまりついて行けていません。あのカタカナ用語の連発に正直(3回目)辟易しています。

「提供される電子教材システムは、無償提供される専門書学習用のビューアーアプリ「VarsityWave eBooks」と、PDF/ePub(リフロー)からのフォーマットへの変換とDRM付与を行う電子書籍入稿システムからなり・・」

これって、どのくらいの人が理解できるのでしょう?私にはさっぱりわかりません。知りたければ、ググるのでしょうね・・・「このくらい知らなければ恥」という空気には抵抗し続けたいと思っています。

「大学生協では、現在の高等教育では学生に「答えのない問題」に最善解を導くことができる力、すなわち課題探究能力の習得が求められているとして、そのために大学に求められる「教育の質の転換」に電子書籍・電子教材が大きな役割を果たすと説明。電子書籍事業について、大学教育改革のサポートを目指して推進するという」

長い引用になりましたが、要するに電子書籍事業の拡大のために、大学教育改革をダシにしているように思えるのですが・・答えのない問題に取り組むために必要なものは電子機器でないことだけは確かだと思います。過去の偉人たちの大半は電子機器によって生まれたものではないはずです。電子機器の申し子とも言える偉人が出るのはいつのことでしょうか。

私は、スマホやタブレットが、時間が過ぎるのが早すぎると感じる一因だと考えていますので、「ノースマホデー」を設けるべきだとさえ考えます。ニュースを見るだけで、簡単に1時間が取られ、メールを見るだけでまた1時間が取られ、ラインを見て、また、ゲームをしてまた、などと過ごしていると、1日のかなりの時間をスマホと過ごしていることになります。だからこそ利用した方が良いという発想はわかるのですが、本当に、スマホ中毒とも言える人々がそれを利用して高度専門分野に取り組むかと言われると、私には疑問しかありません。学生が、教育的電子機器を使う率は50%を超えるというデータがあるそうです。しかし、使いこなせる人がどの程度いるのかと言われると疑問です。4年間触ったこともない人は、私が知る限りでもかなりいます。それだけでも情報格差が開いているように思えます。ましてや、一般社会に出たらどうなるんだろう?という疑問はよりつよくなります。私には、どんどん大学と一般社会と距離があいているように思えてなりません。昔から大学はある種の異空間でしたが、一般社会に大学ほど、施設に投資できる企業は少ないでしょう。今以上に便利グッズが必要なのかどうかは大いに疑問なのですが、「電子機器がなければ、大学教育が成立しない」という状況にだけはなってほしくないと願っています。



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