「編入学志望理由書」という文書は危険です
大学院受験や編入受験をするにあたって、アドミッションポリシーはできるだけ勉強しておきましょう。当然ですが、学校によって内容が異なります。しかし、共通する部分もあります。たとえば看護大2年次学士編入は定員が少なく、倍率の高い入試ですが、関西圏ではまず大阪府立大を受験することになります。大阪府立大は次のようなアドミッションポリシーを掲げています。最近少し変更があったようです。
1.人間の痛み、苦しみを分かち合え、幅広い教養を身につけ、生命の尊厳について深く理解し、行動できる豊かな人間性を養います。
2.看護に必要な知識と技術を習得し、科学的根拠に基づく適切な判断と問題解決能力とあわせ、社会の変化や医療技術の発展に対応できる能力を養います。
3.保健・医療・福祉、教育、地域においてヒューマンサービスを提供する人々と連携し、看護の実践と調整的な機能を果たす能力を養います。
4.変化する社会の中で看護の役割を展望し発展させ、地域的・国際的な視野で貢献できる能力を養います。
5.看護学への関心を深め、総合的な視野と看護研究の基礎能力を養います。
以前と比べて増えた印象がありますが、これをよく読んで正確に意味を理解し、大学の要求を読み取ることができるだけでも対策の一つになります。例えば、1なら、生命の尊厳を理解している人の方が強くなるのは当然です。2ならば、基礎学力が要求されています。単に入試だけの学力だけではなく、看護師として基本的な技術と能力の習得も意味します。3は、連携力や調整力が問われています。少なくとも「私はリーダーにむいていません」などと言ってしまうと危険です。
神戸市看護大では、次のようなアドミッションポリシーになっています。
1.(看護への志向性) 看護をはじめとして保健・福祉・医療分野に広く関心のある人
2.(人間を尊重する姿勢) 他者の尊厳と権利を重んじる姿勢を備えた人
3.(人と関わる力) 他者に関心を持ち、主体的に関わろうとする意欲を備えた人
4.(柔軟な発想と行動力) 柔軟な発想をもって新たな知識を探求し、問題を解決する意欲と行動力を備えた人
ここでは「関心」という言葉が強調されています。直接的に使っていなくとも、四項目すべてに通じると考えて良いと思われます。
三重県立看護大学は次のようになっています。
1. 将来、看護学の専門家として社会に貢献したいという強い意思を持ち、日頃から人々の営みや社会の動き、さらにはそれらの背景に関心を寄せ、理解を深めようと努めていること。
2.看護学は文系・理系の科目を問わず広範囲に及ぶので、偏ることなく広汎で基礎的な学力を身につけていること。特に生命科学の基礎となる生物、化学については、基礎学力を身につけておくことが望ましい。
3.他者を理解するとともに自己を表現するためには「言葉」が必要であり、国語や英語についての基礎学力を身につけていること。
4.看護は人と接する仕事であるため、生徒会活動や課外活動をはじめとした日々の生活の中で、友人、家族、先生など周囲の人との交流を積極的に保ち、他者を尊重するとともに自らの考えを伝えるコミュニケーション力を身につけていること。
5.日々の生活の中で、自律心を持ち、自己研鑽に努める習慣を身につけていること。
6.特別入試においては、将来、三重県内の保健・医療・福祉分野で活躍する意思を強く持っていること。特に、地域推薦では、将来、地域の医療において指導的な立場で活躍することが期待されるので、リーダーシップを発揮してクラスや課外活動などで活躍していることが望ましい。
この学校の特徴は最後の地元で活躍することへの言及です。いわゆる地方自治体の税金で運営される学校は、このようなポリシーを持っていて当然です。特に医療・看護の領域でこの傾向が強くなっています。またすべてに共通するのものとして読み取れるのは「幅広い」「自己研鑽」「リーダー」「基礎能力」など多岐にわたります。重要なことはピンポイントで自分の受ける学校のアドミッションポリシーを読み込むことと、複数の学校の共通点を見いだすことです。
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