言論の自由・・・

井上博文

井上博文

テーマ:雑感

全く大学院受験と関係のない雑感ですが、なんともやるせないニュースを見て、一言。
この記事です。
なんかもうガッカリという感じです。
「MARUZEN&ジュンク堂書店は10月23日、渋谷店で実施されていた「自由と民主主義のための必読書50」と題するブックフェアを中止し、店頭にあった書棚を撤去した」という箇所から始まりますが、これを見た時、最初は、何かしらの政治的な圧力でもあったのかなと思いました。それでなくても国立大学の教授がテレビのコメンテーターをし、自分で番組作成に口出し、作りかえをさせたことを、「ほめて」と言わんばかりに選挙に出る政治家にメールをしていたことが発覚し、一方で、それがBPO訴えられると、あたかも言論の自由が封殺されたかのよう逆ギレして「全体主義」だのといった言葉を安直に口にするという現象を見たばかりです。「言論の自由って何だろう・・」と頭をよぎるようなことが、最近はよくあります。ネット社会の影響であることは疑いありませんが、このジュンク堂の件も、そういった質の政治的な話かと思っていました。しかし、よく見ると、何か違います。当初は、

「Twitterでは18日から「ジュンク堂渋谷非公式」というアカウントが、ブックフェアを告知。「夏の参院選まではうちも闘うと決めましたので!」「うちには闘うメンツが揃っています。書店としてできることをやります!一緒に闘ってください」といったツイートを発信していた」
ということだったようです。確かに、もし社員がこれを書いたのだとすると、「ジュンク堂が闘っている」ことになりますので、これは良くありません。「闘うこと」がジュンク堂の公式見解ととられてしまうと、偏った思想をジュンク堂が持っていることになり、これはこれで言論の自由から離れてしまいます。この社員は何かしらの懲戒を受ける可能性が高いし、反省が必要だと思います。しかし、だからといって、「自由と民主主義のための必読書50」と題するブックフェアを中止する必要はあったのでしょうか。これは書店で行っているフェアなわけですから、ジュンク堂の公式見解のはずです。社員の暴走とこのフェアが開催されたことに因果関係はないはずです(あったのでしょうか?)。したかって、ジュンク堂に公式に選出された本が並んでいるはずです。この選出は当然自由のはずで、何かしらの圧力に屈するべき類のものではないはずなのです。社員の暴走があったとしても、それでもってジュンク堂の公式見解を自主的に止めてしまうというのはあまりにも残念です。極端が極端にふれたという印象しか残りません。ジュンク堂ほどの大きな書店であるならば、余計にバランスが必要であるはずです。「自由と民主主義のための必読書50」を売るのを止めてしまうという何とも皮肉な話ですが、書店は是非バランス感覚を失わず、言論の自由を自ら狭めてしまわず、多様な見解の本をできるだけたくさん品揃えして欲しいものです。



******************************

公式ホームページはこちら
大学院・大学編入受験専門塾 京都コムニタス
入塾説明会情報
ご質問・お問い合わせはこちら

京都コムニタス公式ブログ

自分磨きのための仏教
龍谷ミュージアム
仏教の魅力を伝えるプロ

REBT(論理療法)を学びたい方はこちら
日本人生哲学感情心理学会

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

井上博文
専門家

井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

大学院・大学編入受験のプロ

井上博文プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼