暴力に教養で応える
『世界一やさしい問題解決の授業』(ダイヤモンド社)という本があります。
2007年に出版されたのですが、必修の授業でよく使わせていただいています。
この中には
問題解決キッズを最上位としてみた場合、問題解決ができない三カテゴリーを示しています。
①どうせどうせ子ちゃん
どうせわたしは・・・と嘆いてばかりですぐあきらめる、人の目を気にして失敗を恐れて行動できないタイプ
②評論家君
批判や評論ばかりで行動しない。「それみたことか、僕はわかっていた」タイプ
③気合でゴー君
なんでも精神論で片付け、考えるよりも、まずは行動といったタイプ
著者のすばらしい観察力に感動するくらい、この分類は納得のいくものです。
確かにこの三カテゴリーに分類できるという印象は、私の経験にもあります。
もちろん、どれか一つだけに当てはまるということではなく、いくつか複合的に
持っている場合もあります。個人的には気合いでゴー君は嫌いではないのですが、
やはり問題解決能力は低いと思います。
ここではどうせどうせ子ちゃんに注目します。
というのも、おそらく一番数的に多く、問題解決ができないだけではなく、
逆に自分で余計な問題を作ってしまう傾向があるように思えるからです。
人は不安や恐怖などの不健康でネガティブな感情に弱く、その感情から
自分を守ることを考えるのですが、その方法が不適切であることが
少なくありません。
「どうせ、私なんて・・・」
と考える人は同時に
「どうせ私には無理」
「私にはできっこない」
「できなかったらどうしよう」
「できると言って、もしできなかったら、どんな目で見られるかわからない」
こういった思考にさいなまれるわけですが、ほとんどにおいて明確な根拠などありません。
まずは考えること。これが第一です。やってみないとわからないことの方が
世の中では多いのは確かだと思いますが、それでも頭の中で
「やってみないとわからない。だから・・・」どうするのかを、考えた上で決めることが
大切なことです。その際に、「自分のできることは○○と□□と△△である」と
規定しておくことができれば、すくなくとも
「どうせ私はなんにもできない」
という思考から離れることもできます。
このどうせどうせ子ちゃんを生み出す思考は、気合いでゴー君や、評論家君と比べて
実はとても複雑かつ複合的に絡み合っています。単純に自己肯定感や自尊感情が
低いということでもなく、自信がないからということとも違うようです。
どうせどうせ子ちゃんを生まないようにするのは至難であるため、問題は生まれた後、
どうやって解消していくかということになります。
どうせどうせ子ちゃんほど、指導者はより丁寧な対応を心がけたいものです。
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