science and art

井上博文

井上博文

テーマ:REBT 論理療法

東京に出張してきました。
日本人生哲学感情心理学会のREBT心理士
スキルアップセカンドコースに出てきました。
このクラスは、2年間のスキルアップコースを
経て、この日が最後の研修でした。
最終回担当は、ボスの菅沼憲治先生です。
やはりボスが来ると、私が講義担当の時よりも
心なしか引き締まっているように見えました。
2年も訓練を受けていると、皆さん非常に技術的に
よくなっているという印象を受けました。
もちろん、技術が上がってくるが故の悩みを抱えている人も
いましたが、ぜいたくな悩みとしておきましょう。

先週は京都でベーシックコースが行われたのですが、
私を含む各講師がそれぞれ持ち味を出すというのが
当学会の売りでもあるのですが、菅沼先生の
デモンストレーションを見ると、毎回のことながら
自分の技術の未熟さを思い知ることになります。

2006年にアメリカREBT会の大御所、ジャネットウルフ先生
京都コムニタスに招いて講演とデモンストレーションを
していただきました。その時、最後に言われた言葉が
今も強く印象に残っており、忘れたことがないのですが、
それは
「science and art」
です。直訳すれば「科学と技術(技芸)」くらいでしょうか。
当時はなんとなく「なるほど」と感心したくらいで
本当のところ、その深さについては何も理解していなかったと
思います。しかし、この日、菅沼先生も同じ言葉を使われ、
再度思い出しました。サイエンスは、学問とも訳せますが、
意味するところは、やはり科学と言えます。客観性を保ち
データと情報を駆使した根拠に基づくものです。一方、
アートは芸術と訳すのがむしろ一般的でしょうが、
基本的には自然物に対する対義語であり、人間の手によって
なされる人工物のことを指します。もちろんサイエンスも
人工物ですが、アートはある意味もっと人間的とも言え、
人間の感性であったり、いわゆる第六感のようなものも
除外しません。テクノロジーの技術とは少し異なるということです。
私は深く考えずに、サイエンスとアートを何となく対義と
捉えていたのですが、そうではなく、またもちろん
同義でも類義でもなく、線で繋がっているものの、また別の
概念であったということを約7年かかってようやく気付きました。
よく考えれば菅沼先生もよく「アートですから」という
表現を使われるのですが、正確な意味が遅ればせながら
理解できたという次第です。
科学を理解したり、実践したりするには、人間としての
アートが必要であり、それは訓練によってモータースキルとして
臨機応変に、ある意味自動的に出てくるようになる必要があるという、
よく考えれば、何度も菅沼先生から習ったことを今更ながら
点と点が線で繋がったという実感を得ました。
やはり感性は磨いておかねばならないということです。



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井上博文
専門家

井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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