教師の早期退職制

井上博文

井上博文

テーマ:雑感

退職金が減らされるとの理由で
教師の早期退職があとをたたないことが
ニュースになっています。
文部科学大臣まで文句を言うくらいですから
大変なことなのでしょう。しかし、何が問題かを
考えてみると、「おかしな人だらけ」で、ただただ
「大人の事情」に振り回される子どもに同情します。
教育制度が破綻している現状を反映していること
だけは間違いなさそうです。

そもそも一月末を期限にしたから、混乱したのですから
制度を作った側に辞める人を非難する筋合いはありません。
間違った指示を出しておきながら、自分たちの予想外のことが
起こったら、その行動をとった方を責める。体罰教師と
理屈は同じです。反省できない愚か者の集いのくせに
自分たちが優れていると思っているところが、さらに
事をややこしくします。公式声明を出すなら、まず大臣は
アホな指示を出したことを謝罪して、責任者を更迭すべきでしょう。
民間企業なら、100人以上辞めて、通常業務に支障が出たら、
当然、その制度を作った人間は責任を問われるでしょう。
前回述べた、関係ない精神が「国を騙る役人」に蔓延しているのでしょう。
国とやらが知らなかったはずはないのですから。

辞める方も同様です。アホな制度のせいにして、あとのことなど
知ったこっちゃあるかと辞めたことは間違いないでしょう。
そうでないなら、退職金が減っても三月で辞めればいいのですから。
これも民間の正規職員ならそうはないでしょう。そもそもそんな
アホな制度自体がないかもしれませんが。いずれにせよ
人の人生に関わる仕事で、このような辞め方をするのも
できるのも学校の教師だけではないでしょうか。医師でも
それなりの引き継ぎはするでしょうし、我々塾業界でも
解雇はあっても、このような辞職は聞いたことはありません。
(実際はあるでしょうが)

結局、制度を作った方も、それに乗った方も、非難する方も、
どれも異常なのです。こんな教育の被害者が学生であることは
言うまでもありません。


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井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

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