人の証言の不確実性 ~“その時”はその時が過ぎてからが肝心~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:心理学コラム・心理トレーニング、テクニック

人の証言とは何とも曖昧なものです。

例えば事故現場に遭遇したとして
その時の状況を詳細に誰かに伝えようとします。

自分ではその時の記憶はしっかりしていて
はっきり憶えていると思っていても
いざ証言するとなると気が動転(動揺)して頭の中が整理できず
上手く言葉にならないものです。

つまり詳細を事細かに憶えているかどうかと
それを上手く言葉にまとめて伝えられるかどうかは別なんですね。

詳細を憶えていたとしても
言葉にするときには自分の記憶してる通りには伝えられないということです。

そしてまた相手の受け取り方も違ってきます。

そもそも交通事故の際によく言われるように
事故に遭ったその時は身体も無事で何ともなかったとしても
一応病院で診てもらうように言われますが
“その時”というのがいかに信用ならないかということです。

別に疑ってるわけではありません。

疑いではなく
慎重に時間を置いて丁寧に聴き取っていかなければ
“その時”言ってることをそのまま鵜呑みにしてしまうことは
後で食い違いが生じたりトラブル拡大のもとになりかねないからです。

証言する側にとっても
自分の言ってることの正当性は保証できませんし
後で冷静に振り返ってみて
まだ伝えられてなかった箇所があったり
思い出してあれもこれも言っておかなければと
後から次々思いがぶり返してくることは多々あります。

そしたらその時だけの証言ですべて語られたと捉えてしまうことは
どのような危険を孕むのかが想像できるでしょう。

証言する側も受け取る側も
“その時”を過信せず慎重に事を進め
“その時”を必死に説明しようとしても伝えられないんだ
そしてまた伝わらないんだということを肝に銘じておく必要があります。

参考までに、例えば道案内とか電車の乗り継ぎなど人に尋ねられた際に
その時はしっかり答えられた、答えてあげられたと思っていても
後で考えてみるといや待てよ
もっと違う案内の仕方をしとけば良かったなとか
もしかして間違えたことを教えたかもと不安になることはないでしょうか?

まさにその現象そのものが今回のコラムの話で起きているということです。

その時はそうである、正しい(務めは果たした)と思っているわけです。
でもその時と後になってからとでは違うということを
このコラムを通して参考にしていただければ幸いです。

\プロのサービスをここから予約・申込みできます/

宮本章太郎プロのサービスメニューを見る

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

宮本章太郎プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

心理カウンセリングのプロ

宮本章太郎プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼