座禅と脳内おしゃべり 

中里えみこ

中里えみこ

テーマ:古典ヨガ

座禅の経験はありますか?


最近はメディテーションとかマインドフルネスとか、瞑想が流行りの様でもありますが「座る」ことで得られる「気づき」が人生を変えて行きます。

私はここ数年はもっぱら家で座っていますが、2013年ころから4~5年ほど、北鎌倉円覚寺の居士林という座禅堂にほぼ毎週末座りに通っていました。

なぜか無性に座りたかった


それだけで、特に目的はありませんでした。


座ると執着を手放せるとか、無我の境地に達するとか思っていたら、その反対のことが起こりました。


いつも何かを考えていることに気づく

同じ姿勢を保つ筋肉が弱いことに気づく

何分経ったかなと気が散っている自分に気づく

家だと座る為の10分も捻出できないことに気づく

夏は暑く、冬は寒い。そんな当たり前のことに気づく


ある時は集中して呼吸を数え続け、
200までカウントできたことに達成感を感じる自分に気づきました。

これって数えることへの執着(゜∀゜)!?…チーン


ある時は静かに座っているように見えたかも知れないけれど、
ぺちゃくちゃと続く脳内おしゃべりに「うるさいっ!」と脳内喝を入れたことも 笑


求めるところは、ただ座禅すること。
座禅を継続しグルの教えを学んでいくうちに、少しづつわかったことは

「感じる」こと


頭でわかろうとか、この時間に何かしようとするのをやめて
前回お話したパンチャニャーナエンドリア~五感~で世界を味わいます。

『普勧坐禅儀』

原ぬるにそれ、道本円通いかでか修証を仮らん。
宗乗自在なんぞ功夫を費さん。
いわんや、全体はるかに塵埃を出づ、たれか払拭の手段を信ぜん。
おおよそ当処を離れず、あに修行の脚頭を用うるものならんや。

全ては、もう目の前に毎日起きています。

背骨を正して自分本位という眼を閉じて、眼に映る真の世界をありのままに見る。
太陽が昇り、風が吹き、鳥が鳴き、草木が茂る、この世界に人間として生まれたこと。
こんな幸せがあるでしょうか(・´з`・)♪


瞬間瞬間を感じることを是非始めてみて下さい。
ゆったりどっしり座っていられる背骨と腹を、古典ヨガで鍛えられます。

ポーズを意味するアーサナという言葉の語源は「すわる」。
心身共に安定してこの世界に溶け込むような貴重な今を味わうのが瞑想です。
今は永遠に繋がっています。



そして本日12月8日はブッダが悟りを開いた日。

ブッダガヤの菩提樹の下で瞑想を続けていたブッダはこの日の明けの明星が輝く頃に、ついに悟りを開いた。



それにちなんで臨済宗の修行僧は、12月1日から8日まで成道会(じょうどうえ)です。

8日間、寒さ厳しい中に座り続ける「臘八大接心(ろうはつだいせっしん)」という厳しい禅修業を行っています。寝る時も横にならない\(◎o◎)/!八日間の座位という厳しい修行の最終日です。

私はグルから頂いた「毎日10分座りなさい」という課題から数年、毎日朝晩座るのが当たり前になりました。時折、目の前の世界の素晴らしさと大丈夫だという安心感に包み込まれる極上の時間を過ごしています。

さっそく今日から座り始めてみて下さい(*^-^*)
根気よく続けて、脳内おしゃべりが途切れて目の前に広がる奇跡を感じる瞬間がやってきますように。


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