税の三原則から思うこと―「利権」とか言われて頭にくるぜ!!―
アメリカではドナルド・トランプ氏が大統領に返り咲いて、次から次へと大胆な改革を行なっている。今回、目新しい状況としてはイーロン・マスク氏がまるで右腕のようなポジションで動いているということだ。
この二人は、まず徹底して無駄と思える国の予算について手を突っ込んでいる。そうすると、これまで私の知らなかった数々の事実が明らかにされていって、実に驚かされることばかりだ。
私は近年、世界で起こっている様々な現象について、かなり疑問を抱いていた。何故、平等、差別廃止、少数者保護といった耳当たりの良いスローガンのもとに、これまでの常識とは相当異なるルールや法規制、風潮といったものがどんどん世界を席巻していくのか。こういった一見怪しいリベラリズムは、いったいどこから来ているのか。何故こんなにも左翼的なイデオロギーが力を持ったのか。
特に、日本においても世界においても、大手メディアの論調はその大半が、かなりリベラルの側(左)に傾いているように見える。そして、政治の世界もそういった傾向に引っ張られているのではないか、といった現象が続いている。
ただ、少し不思議だったのは、そういった潮流をマスメディアが盛んに喧伝している割には、現実の世論はそれほどでもない、ということだった。潜在的には、私が抱いているような左に対する違和感を、多くの人も同じように抱いているのではないか思う。しかしながら、メディアが盛んに喧伝する表舞台では、そういった事実が浮上してくることはほとんどなく、左がかった論調だけが幅を利かしていたのである。
何故、かくも大手メディアは左がかっているのか。もっと保守的なスタンスや考え方などとバランスを取る気はないのか。どうもそこのところが謎だったのである。
しかし、今回のトランプ大統領の動きで、すべてというわけではないもののその原因の一部がわかったような気がする。それは、膨大な国家予算を擁するアメリカにおいて、その中の「USAID」という左の影響が顕著な組織にこれまた膨大な金額が流入していたという事実である。
潤沢な資金(約6兆円という話)を得た彼らは、各国のメディアに深く食い込み、広くリベラル路線を喧伝させることについて、その資金の流入ルートを作り上げていたということだ。金の流れがそう(左へと)なっていたのだ。これを知って、私も「なるほどね。各メディアが反保守、リベラルな論調になるわけだ。」と納得できたのである。
そう、「なんだ!すべては「金」だったんだ!」というわけである。メディアが左の論調になると、政治も自然にそっち側に傾いていかざるを得ない。そうすると、日本の場合自民党のように保守を表明している政党でも、利権を通した金銭の流れに従ってリベラル路線へと傾斜していくのである。
政治が、左がかってくると、政策にもおかしなものが多くなる。今回トランプ大統領とイーロン・マスク氏がメスを入れた「USAID」においても、いちいち上げないが、随分奇妙な運動や政策などに予算がついていた。(ネット上で調べれば、そういったデータを見ることができます。)
予算がつくということは、当然その受け皿というものが存在する。様々な主旨やコンセプトのリベラル系団体やそれらが開催するイベントなどにその予算は回されていたようである。
日本においても、近年「公金チュウチュウ」という言葉が使われるようになった。政府系の公的資金を当てにして或いは狙ってリベラル系の動きが激しくなっている。彼らは実に巧みに利権構造を作り上げ、多くの公的資金をかっさらって行くのだ。
私は、こういった世界や日本における、金銭の大きな流れを俯瞰していて「ああ、そうなのか!」と、思い当たったことがある。それは、左の連中は自分では働かずに、公的に付与される資金という金銭を収奪するのが好きなのだ、ということである。
我々の収めた税金の行き着く先であり、政治的な判断によって決定される国や各自治体の予算の「様々な公的資金」を収奪することに、実に長けているのだ。今回、これに対して、トランプ大統領やイーロン・マスク氏のように「自分の力で稼ぐ」人間が、反発しメスを入れているという図式である。
そもそもこういった、左(リベラル)の連中には、大いなる矛盾がある。それは、表立っては政府の政策や公的な制度などに激しく反発したり批判しながら、そういった組織や仕組みの中から、自分たちに都合のいい金銭はしっかりいただく、というマインドである。
しかし、これでは筋が通らない。自分の力で事業を起こし自分の力で稼いでいる(資本主義経済社会の当たり前の姿だが・・)人間から、そういったマインドが醜悪に映るのは無理もないところなのだ。
今回、トランプ大統領とイーロン・マスク氏はそのおおもとの一つを断ち切った。とはいえ、これで済む話ではないだろう。まだこの先どうなるかわからない。
私はこういった流れが日本にも、何らかの形で波及しないかな、と期待している。日本の経済社会にも矛盾は多い。そのため、日本経済が低迷してもう長い。
日本人及び日本社会の潜在能力からして、減税なりを断行し、もっと民間の自由な経済活動を支援すればいくらでも経済発展の余地はあると思うのだが、この点に関しては政府与党も左系の野党も積極的ではない。どちらかといえば増税路線をなかなか崩そうとしない。
かたくなな増税路線・・これも私にとって不思議な現象の一つだった。しかし、ようやく、ああこういうことか、と謎が解けた。それは与野党両者とも、一度国民から召し上げた税金を、自分たちの裁量で配分する、お下げ渡しするという形の方が都合がいい、という点では一致していたのである。つまり、リベラル系にとって「公金チュウチュウ」がやりやすいのは、増税路線の方ということになるのだ。
私は、別に保守を自任しているわけでも標榜しているわけでもない。そもそも、イデオロギー的な考え方やアプローチそのものが好きではない。
それでも、リベラル系左派の連中とは、どうにもそのスタンスやモノの考え方が根本的に合わない、何故だろう?と思っていた。そんな私の中の疑問がこれで「なるほど!」と解けた気がする。
私は自分の金は自分で稼げ、補助金とか公的支援金とかにはできるだけ頼るな、という方である。そういった采配の権限を、政治家なり官僚なりにあまり多く渡してしまうと、だいたいろくなことにならない。
アメリカにおける「USAID」の金の使い方を見ていてもそれは一目瞭然である。日本はもっとひどいかも知れない。
いずれにしても、今私は民間の経済人の一人である。職業柄、様々な補助金や支援金等の情報も多く入ってくる。活かせるものはできるだけ活かしていい。しかし、基本的には自分の力で自らの事業を成長発展させることができるよう、お客さんを応援していくつもりである。
応援致しますぜ。