販売促進について考える―まだまだ手薄な地方企業における販売促進戦略事情―Ⅳ
[まるで泥縄式・・・]
販売不振に陥ったとき、つい行きがちになるのが「値下げ戦略」。
この手法、最初はいいかも知れませんが、やがてその値段が当たり前になったとき、それまでと同様、再び販売不振に陥ることになります。
決して安易に手を出してはいけないのが、「値下げ戦略」なのではないでしょうか。
そもそも、値下げでなんとかしよう、というのは「戦略」とすら呼べないのかも知れないのです。
しかしここでこんな意見があるかも知れません。
「そう言うが、値下げをすれば最も早く結果は出るじゃないか。他に有効な手を思いつかないときはやむを得ないんじゃないか。」と。
なるほど・・しかし、このご意見には大事なポイントがあります。
「他に有効な手を思いつかなければ・・・」というところです。
販売不振に対して有効な対策を考える・・・・もちろんこれはやらなければならないことですし、大事な経営上の判断でもあります。
しかしながら、いつもいつも販売不振の度に、まるで泥縄式に何か考えるのでしょうか?
右往左往するのでしょうか?
これでは遅い!と言わざるを得ません。
つまり、経営者たるもの、販売促進については常に頭に置いて考えておくものなのです。
普段考えていないから、いざというときに値下げしか思いつかないのです。
販売促進策というのは普段から考えていたとしても、そのすべてに手が打てるわけではありません。
いつもは優先順位をつけて、できることから手をつけているはずです。
しかし、販売不振に陥ったときはその順位を入れ替えることも必要です。
多少予算をかけてでも、普段手をつけていなかった思い切った手を打つこともあり、なのではないでしょうか。
普段からこんな準備ができていれば、いざというときに「値下げ」という情けない方向に舵を切らないで済むのです。
安易に「値下げ」しちゃあだめですよ。
つづく