マイベストプロ鹿児島
海江田博士

有効な経営革新支援でより強い経営を目指すプロ

海江田博士(かいえだひろし) / 税理士

税理士法人アリエス

コラム

中小企業はイノベーションが起こりにくく、労働環境も悪く、女性の進出率も低い―新型コロナ禍で露呈した「日本経済の脆弱性」について考える―Ⅷ

2020年8月7日

テーマ:危機管理について

コラムカテゴリ:ビジネス

[企業の規模が小さくなるほど、最先端技術の普及率が低下する]


日本の中小企業の50%以上が売上1億円にも達しておらず、こういった企業は、経営に余裕がないために、有事のときにはすぐ経営が困難になる、と厳しい指摘をするアトキンソン氏。
彼の指摘はそれだけにとどまりません。

アトキンソン氏は
「小さい企業が多いとさまざまな弊害が起こる」
というタイトルで、さらに続けて以下のようなことを述べておられます。

―従業員数が3.4人の会社には、最先端技術も、キャッシュレス化も、ビッグデータも、イノベーションも、ほとんど無縁です。
小さい企業ほど緊急時のテレワーク導入率が低いのは、この記事の冒頭で見たとおりです。
日本だけではなく、世界的に見ても、企業の規模が小さくなるほど、最先端技術の普及率が低下することが報告されています。

また、企業の平均従業員数が少なくなるほど、有給休暇取得率が低下します。
企業の規模が小さいほど、1人ひとりの社員にかかる負荷が重く、休みを取る余裕がなくなるからです。
同じ理由で、中小企業の占める割合が大きく、企業の平均規模が小さい国ほど、女性の活躍も進んでいません。
これは世界中で確認できる傾向です。

人口減少と高齢化によって増加する現役世代の負担を緩和するためには、女性活躍の推進が極めて大切です。
しかし、日本では女性活躍を進めたくても、小さい企業ばかりの産業構造になってしまっているため、なかなか進めることができないのです。―

いやはや、中小企業の存在をここまでこと細かに批判されると、私などは普段中小企業を主として相手にしているビジネスだけに、何ともやりきれない気持ちになります。
確かに例えば「働き方改革」への取り組み一つとっても、零細な企業ではままならないことが多いのは確かです。

ここで言われているのは、中小企業はイノベーションが起こりにくく、労働環境も悪く、女性の進出率も低い、ということになります。
アトキンソン氏の言われるように、中小企業には様々な問題、課題がありますが、その根本原因が「規模」「大きさ」にあるとは私も考えていませんでした。



私の事務所ではテレワークも女性の活躍もOK。(というか、女性の力なしでは立ち行きません)


つづく

この記事を書いたプロ

海江田博士

有効な経営革新支援でより強い経営を目指すプロ

海江田博士(税理士法人アリエス)

Share

関連するコラム

海江田博士プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
099-472-0620

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

海江田博士

税理士法人アリエス

担当海江田博士(かいえだひろし)

地図・アクセス

海江田博士のソーシャルメディア

youtube
YouTube
2023-04-14
rss
ブログ【毎日更新】
2024-04-05
facebook
Facebook

海江田博士プロのコンテンツ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ鹿児島
  3. 鹿児島のビジネス
  4. 鹿児島の税務会計・財務
  5. 海江田博士
  6. コラム一覧
  7. 中小企業はイノベーションが起こりにくく、労働環境も悪く、女性の進出率も低い―新型コロナ禍で露呈した「日本経済の脆弱性」について考える―Ⅷ

© My Best Pro