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コラム
50%強の日本企業の売上は1億円にも達していない―新型コロナ禍で露呈した「日本経済の脆弱性」について考える―Ⅶ
2020年8月4日
[日本の中小企業全体の実態は?!?]
統計上の数字から、中小企業の生産性の低さや給料の安さを指摘されるアトキンソン氏。
その実態について、アトキンソン氏は統計上の数字から見えてくる現実をさらに厳しく指摘されています。
―まずは日本の中小企業全体の実態、エビデンスを直視すべきです。
日本には357万社の中小企業があります。
日本の中小企業のうち、中堅企業は53万社で、小規模事業者は305万社でした。
平均従業員数は中堅企業が41.1人だったのに対し、小規模事業者はたったの3.4人です。
驚くべきことに、1000万人もの労働者がこの豆粒のような小規模事業者で働いているのです。
実は、50%強の日本企業の売上は、1億円にも達していません。
こういった企業は当然、経営に余裕がありませんから、有事のときにはすぐ経営が困難になります。
中小企業を「日本の宝」と言う人が想像しているのは、今紹介したような企業群とは異なる会社ではないかと推察します。
おそらくは中堅企業を想定しているのではないでしょうか。―
統計の数字は、2016年のもの(中小企業白書2019年版)ですので、現在(2020年)日本の企業は、その数をもっと減らしていると考えられます。
今回は、この統計によって話を進めていきいと思います。
まずこの数字は「中小企業」というくくりで示されています。
したがって、法人化している企業ということになります。
その中で、個人商店とほぼ変わらない規模の3.4人の従業員数の会社が300万社もあるというのは確かに驚きです。
ここに従事している人の数が約1000万人。
ということは、個人商店を含めれば、もっと多くの人が小規模な事業所で働いていることになります。
しかも、そのうちの50%以上が1億円以下の売上というのですから、小さな商いの商売がまだまだ多いということです。
中小企業向けセミナーもやってます。
つづく
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