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コラム
田舎がなかなか発展しない原因―映画「ブルックリン」に見る格差と排他主義について―Ⅰ
2020年3月16日
[田舎にいて欲しいの?!?それとも追い出したいの?!?]
「ブルックリン」という映画がある。
アイルランドの田舎からニューヨークのブルックリンに、働くために移り住んだ若い女性が、ようやく都会の生活にも慣れた頃、姉の死をきっかけに田舎に帰るという話だ。
姉の葬儀(結局、間に合わなかったのだが・・)と残された母の様子を見るために、一時帰国するだけだったはずが、ちょっとした仕事を頼まれたり好きな人ができたりして、帰ろうか残ろうか迷い始める。
そんなとき、以前田舎で働いていたとき雇い主だった老婦人に呼び出される。
昔から底意地の悪かったこの老婦人に
「あなた、○○(田舎の青年の名前)と付き合い始めているらしいじゃない。いいのかしら。私の知り合いがニューヨークにいて、あなたが向こうで男がいるってことを私は知っているわよ。」
と告げられるのだ。
昔、散々頭を押さえつけられていたこの老婦人に、いわば秘密のようなことを暴露されかけた彼女は、そこで昔のように委縮するのかと思いきや、キッと睨み返してこう言い放つ。
「あなたたちは私に田舎にいて欲しいの。それとも追い出したいの。私が、何故田舎から離れたかったのか、今はっきりと思い出したわ。それは、あなたのような人の傍にいたくなかったからよ。」と。
そして、その足でニューヨークに帰るチケットを予約して、ブルックリンへと帰ってしまうのだ。
彼女が放った
「あなたたちは私に田舎にいて欲しいの。それとも追い出したいの・・・」
というセリフに、田舎の持つ複雑かつ面倒なマインドが透けて見える。
最後のこの場面を見ていて、改めて
「ああ、田舎がなかなか発展しない原因がここにあるんだなあ。」
と、思わされるのだ。
つづく
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