笑いのツボっていろいろだよね―ジェネレーションによって違う「何が可笑しいのか・・・」―Ⅰ
[業界の体質改善]
彼女が言うには
「会社説明会の時、
『タクシー業界は体質が古いので、若い人材にどんどん入ってもらって変わっていかなければならない。あなたたちに変えて欲しい。』
といった意味のことを言われたので興味が湧いたんです。運転手さんたちの平均年齢が高くて、なかなか業界の体質が変えられないんだそうです。」
ということでした。
「うんうん、なるほど。うちの業界もそうだ、うちの業界もそうだ。」
私は心の中で繰り返しうなずく。
「そうだよねー。私の業界も平均年齢が高くて保守的だなあ。ところであなたみたいな応募者は多かったの?」
と、さらに聞いてみました。
「今年の採用は100人くらいだったのですが、そのうち20人から30人くらいが女性で、でも、新卒はさすがに少なかったです。」
なるほど、なるほど、タクシー業界も変わろうとしている訳です。
「へぇー、それであなたは、学部はどこを出ているの。」
「経営学部です。」
おー、どちらかといえば私の業界に近い学部ではないか。
それから、ハッと思いついて
「この就職を決めたとき、ご両親は反対されなかった?」
と、親の気持ちになって聞いてみました。
「ものすごく反対されました。これまでだいたい何でも自由にさせてもらっていたんですが、このときばかりは強力に反対されました。」
そうだろうそうだろう、うちだって子供たちは基本自由にさせてきた。
しかし、もしそうなったら・・・と、ここまでは心の中で思い
「私も一応反対するだろうなあ・・」
と、口にしました。
「危険もけっこう多いしねえ。」
と、私。
そういえば、この話の2,3日前にも中年男性のタクシーの運転手が殺されて売上金を奪われるニュースをやっていたばかりでした。
「今は、昼間のシフトしか担当していないのですが、夜の勤務も希望を出そうかと迷っているところなんです。」
と彼女。
うーむ、そうなれば両親はますます心配だろうなあ。
「いきなり『山の方へ。』と行先を指示されてドキドキしたことがあります。」
ふむふむ恐い体験もしているんだな・・・
昼間はこんな道も夜は怖い!
つづく