私の仕事史「マイ チャレジング デイズ」―バブルを横目に、かくもエキサイティングな日々―Ⅰ
[実務の中からしか生まれない「実践本」の世界]
手元に鉛筆と消しゴムだけを置き、斜め前方に真っ白なA4の用紙を数百枚どさりと置いて、その紙を1枚ずつ手元に持ってきて次から次へと原稿を書いていく・・・・・
あとで、この講師に教えてもらったのですが、何か新しいアイディアをひねり出さなければならないときは、このやり方が1番いいらしいのです。
紙に罫線や方眼があってもいけないのだそうです。
何もない真っ白な紙の上に書いていくことが広がりのあるアイディアが湧いてくる最もいい方法と教えてもらったのです。
まあこのことは実際経験させてもらったので「なるほどな。」と納得しました。
すると、すぐそのあとで、このことを裏付けるような書籍の記述に遭遇しましたので、ご紹介してみたいと思います。
それは経営コンサルタントである牟田學氏の著書「社長のいき方」の中にありました。
独自性こそ繁栄の原点、というタイトルのページで牟田氏は次のように書いておられます。
― 金子信一さんは今から三十年も前に『鬼の販売部隊』というベストセラーを書いた人である。(中略)
ちょうど『社長業』という本を書くにあたって尋ねてみたら、こんなふうなことをアドバイスしてくれた。
「これを書く時に、自分は三年間、一冊の本も読まなかった」と言う。
つまり、勉強しなかったから、ユニークで良い本が書けたと教えてくれた人である。
この言葉によって、世界でも稀有な受注事業と見込事業の本が書けた。―
確かになあ・・言われてみれば、引用のやたら多い本は読みにくいし読んでいてつまらないものが多いと感じます。
テキストや学術論文であればそれも致しかたないところでありましょうが、実務本は実践の中から生まれたものにしか説得力がないのは、当り前と言えば当たり前の話です。
こうやって原稿を書きました。