笑いのツボっていろいろだよね―ジェネレーションによって違う「何が可笑しいのか・・・」―Ⅲ(終り)
現代は「トライ&エラー」の時代であると私は考えています。
ビジネスにおいても、様々なアイディアを考え、それを矢継ぎ早に試してみる必要があるのです。
そうやって、様々実行してみるというところまでいかなければ、本体である事業もうまくいくかどうかの保証はないのが今の世の中です。
世の中が高度経済成長に支えられていた時代は、このようなトライアルの必要はありませんでした。
商売は、多少の感と度胸をもって実行すれば大抵うまくいったからです。
その「成功体験」は、まるで「既得権益」と誤解されるくらいまで、多くの経営者の意識の中で強烈に醸成され続けたのです。
結果、自分の経営スタイルを変えようとしない人のなんと多いことでしょうか。
もちろんこれらの「成功体験」に裏打ちされた事業手法は、とっくに陰りが見えています。
現実にうまくいかなくなっているし、そんな手法は後継者に伝えることもできません。
こういった点を古市氏は著書の中でこんな風に書いています。
― しかし今、堅牢だと思われた「おじさん」の世界自体が壊れ始めている。
業績の悪化に苦しむ老舗企業、誰も解決策を見いだせない社会問題にたじろぐ政治家たち。
もちろんさすがに「おじさん」も自分たちの世界の崩壊に気付いている。―
この、現実には「気付いているけど、なかなか素直に認めない。」という現象が、私たち実務家にとって、最も困ったことの一つなのです。
つづく