地方商店街 衰退の原因
現代のビジネスを考えるとき、一見矛盾するコンセプトが複雑に絡み合っていることに気が付きます。
①他者依存ではやっていけないということ。
かつて商売は、店を構えて客を待っていれば十分成り立っていた。客は自ら購入のためのお金を用意して向こうからやって来てくれたのである。ところが、現在は店側が「売りたい商品を揃えて待っていれば、客はそのうち向こうからやってくるだろう。」と期待することはできない。
つまり、「待ちの商売」では成り立たない。
②自主独創が必要であるということ。
品揃えにしてもその売り方にしても、漫然と他者と一緒のことをやっていたのでは顧客を獲得することはできない。こちら側が相当独自の創意工夫をしなければ、自らの求めるものを厳しく選別する現代の消費者から、他を差し置いて選ばれることは難しい。
つまり、オリジナリティーが必要である。
③自己主導では成り立たないということ。
かといって、こちら側の売りたい商品、儲けの大きい商品、都合のいい商品だけを売ろうとしても消費者に支持されることは難しい。仮にその道のプロを自認していたとしても、長年の経験や自らの専門性にのみに依拠した商品のセレクトでは現代の消費者に選ばれることは難しいだろう。
つまり、こちら側の都合だけで売りたいと思うものは売れない。
④他者主導で成り立たせなければならないということ。
こちらが売りたい商品を売るのではなく、消費者が欲しい商品を売らなければならない。消費者が欲しいと思う商品は、消費者の潜在的顕在的意識を研究し、その動向を探り、掴み、その意思に焦点を合わしていくことでしか捉えることはできない。
つまり、消費者が買いたいものを探り当てなければならない。
上記4点のコンセプトを普通に考えると頭がこんがらがってしまうでしょう。
「自」と「他」が複雑に絡み合って、どっちがどっちだかよくわからなくなってしまいそうです。
つづく