MADE IN JAPAN・・・かつてのイメージについてⅣ(おしまい)
昔、といっても30年くらい前まではルイ・ヴィトンやエルメスといったブランドは高嶺の花というだけではなく、手に入れることそれ自体が難しかったのです。
いずれもパリにある本店か欧米の一流デパート辺りでなければ取り扱っていなかったからです。
つまり、そのものが高価ということもさることながら、手に入れるまでの手間(旅行代金、税金その他)を考えればとてつもなく高いものにつくというのが当たり前の認識でした。
その希少性たるや現在の限定品がどうのこうのといった比ではなかったのです。(だからこそ憧れのブランド品だった、ともいえるのですが・・)
しかし、日本は一般庶民を含め、全体として経済力がかさ上げされました。
増大した「購買力」の一部は、かつて憧れだったブランド品の購入へと向けられることになったのです。
「需要」が存在し、それに「購買力」が追い付けば自然と「販路」ができます。
欧米の有名ブランドも「日本はビジネスになる。」と判断した時から積極的に進出してくるようになった訳です。
これらのブランドは、場合によっては莫大な初期投資を行なって首都圏の一等地に旗艦店を建設し、全国の有名デパートにインショップを展開しました。
或いは逆の順番で日本における戦略的な展開を行ないました。
つづく