スタイリスト、「服育」の勧めⅡ
「我々が専門的に取り扱っている商材やサービスは、その専門領域がハッキリしているのだから、わざわざマーケティングといった小難しい理屈をこねくり回して伝える必要もないだろう。」
というのが、これまでの商売における一般的な前提であり考え方だったのではないでしょうか。
これが、専門家側が陥り易い大きな間違いであることは、これまで述べてきたとおりです。
前述したように、税理士という極めて専門性の高い仕事一つをとっても、ほとんど正確に伝わっていない、ということで証明されるのです。
これからは、我々の仕事は何を取り扱っていて、どういう特徴があり、何ができて何ができないのか、といったことを正確に伝えていかなければなりません。
それがこちら側、専門家のためでもあり、それを利用する側(顧客)のためでもあるのです。
これまでは、その情報を伝えるための媒体が、ほぼメディアに限られていました。
ところが、そのメディア、特にマスメディアは、新聞にしてもテレビにしても、利用するには料金的にかなり高額でありアプローチも難しく縁遠いものだったのです。
伝えようとする意識もさることながら、手段も極めて限られていたのです。
しかしながら、今伝えるための媒体は、様々な形態が出現しており、飛躍的に利便性が増しているのです。
特にパーソナルな情報発信ツールとしてのインターネットの出現は大きかったといえるでしょう。
これからは、それらの新しいツールや媒体を駆使して、これまで抱え込んでいた専門性を開放してどんどん情報発信をしていくことが可能になりました。
そこで大きな分母を作って、新しいビジネスの可能性を探り果敢にチャレンジしていく、という現代的なビジネスモデルが求められているのです。
専門家にもマーケティングは必要だった、ということはこれまで述べてきたとおりです。
そのマーケティング的アプローチが、これまでに比べて極めてやりやすくなったのが現代ではないでしょうか。
専門家こそマーケティングに敏感に取り組む、そんな時代だと思います。
おしまい