スタイリスト、「服育」の勧めⅡ
書店で面白いタイトルの本を見つけたので、思わず手に取っていました。
本のタイトルは「物を売るバカ」
シンプルで強烈なタイトルです。
内容は予想通りの部分とそれを上回る部分の両方でした。
予想通りと思ったのは冒頭の部分です。
― タイトルの『物を売るバカ』を見て、ちょっとムッとして手に取ったあなた!ゴメンナサイ
物(=)だけを売って飛ぶように売れる時代はもうとっくに終わっています。
どんなにいい商品でも、それだけを売ろうとしたらなかなか売れない。
頑張っているのにバカをみてしまう。
普通では売れない時代だからこそ、新しい売り方が必要なのです。―
この冒頭の文章は、これまで私がブログや著作でずっと述べてきたことと一致していました。
そう「新しい売り方」が必要なのです。
― 小さな会社やお店は商品だけを売ってはいけないのです。―
なぜ、小さな会社やお店は商品だけを売ってはいけないのか?
そもそも商品はどういう理由から売れるのでしょう?
商品が売れる要素は、教科書的には「価格」「品質」「広告」「流通」が重要だと考えられていました。(中略)
しかしそれらの要素で勝負しようとしたら、大多数の小さな会社やお店の商売は、やがて立ち行かなくなってしまうでしょう。(中略)
実際に、これら「価格」「品質」「広告」「流通」の要素で勝負することができるのは、大企業か、その業界のトップブランドの商品を有しているような会社だけでしょう。―
私自身は、これらの要素も基本的には大事であると言い続けてきましたが、もちろんこれだけで済むはずもありません。
小さな会社や商売においても、何らかの独自性が重要なのです。
その点をこの著者は次のように表現しています。
― (小さくても売れている会社には) 「価格」「品質」「広告」「流通」以外の「選ばれる要素」が存在するからです。
つまり「商品」そのものを売らずに別の要素を売っているのです。―
つづく