Q:「子どもに接する時に注意したいことは?」<4>自分も相手も尊重する会話を「アイ・メッセージ」
さて、家庭で親として子どもにしてはいけないこととして「夫婦喧嘩を引きずらない」「子どもをカウンセラーにしない」とまとめてきました。
要するに夫婦の問題が子どもに影響を与えると言うことです。
ケンカをしても仲直りができることを教え、子どもに話を聞いてもらおうとしないで大人の問題として解決できれば一番良いのですが、しかし残念ながら夫婦関係がこじれて離別につながってしまうような場合もあるでしょう。
そういう時はどういうことに気をつければ良いでしょうか。
そういう時に大事なのは<2>でも触れたとおり、もしかしたら自分が悪い子だから両親がもめたのではないか、あるいは自分がきちんと両親の間を取り持たなかったから離別してしまったのではないか、と子どもが思わないように配慮することでしょう。
子どもにとって、「大人の関係にはそれぞれの理由があるのだ」と想像することは大変難しいものです。
ですから自分の想像できる範囲で考えてしまい、結局自分と関連付けてしまいます。
そういう事態を防ぐためにも、子どもの発達や理解力に応じた言葉と説明を使って、きちんと話を伝えていく姿勢が大切だと思います。
今の時代は、母子家庭・父子家庭は決して珍しい時代ではありません。小学校のクラスでは両親がそろった家庭よりも母子・父子家庭の方が占める割合が多いクラスもあるという話を聞きます。
そういう時代でも、いやそういう時代に生きる子供であるからこそ、家庭の問題をきちんと正視させ、世の中には色々な人間関係があるけれど、その中で自分を信じてたくましく生きていくことが大切なのだ、という気持ちを持ってもらいたいと思わずにはいられません。
以上家庭における親として気を付けるべきこととして3点取り上げてきました。
次回からは、もっと具体的に子どもに接する時のコツみたいなものを取り上げていきたいと思います。