【解決事例】常連客に対するキャンセル料と慰謝料請求|デリヘル店とのトラブルを解決した事例
利用したことのあるメンズエステの店名が、摘発の報道に出ていた。あるいは、営業していたはずの場所が急に閉まっている。こうした状況で、自分のところに警察から連絡が来るのかどうかが分からず、落ち着かない日が続いているというご相談があります。
この場面で知りたいことは、「逮捕されるのか」という一点ではないはずです。いつ、どういう形で、何をきっかけに自分の名前が出てくるのか。そして、何も起きないまま終わることがあるのか。この記事では、摘発の報道を見た側の立場から、そこから先に起きることを時間の流れに沿って整理します。
この記事の要点
- 摘発の捜査は、店を対象とした事件として動きます。利用しただけの客が、その事件の被疑者になることは原則としてありません。
- 連絡が来るとしても、報道の直後とは限りません。押収した資料の分析には時間がかかります。
- 連絡が来ないまま終わることも珍しくありません。すべての利用者に当たるわけではないためです。
- 待っている間の行動が、かえって自分の立場を悪くすることがあります。何をしないかのほうが重要です。
報道から読み取れること、読み取れないこと
報道には、たいてい容疑となった罪名が書かれています。ここから、店の何が問題にされたのかがある程度わかります。
| 報道に出ている罪名 | 問題にされていること | 客への波及 |
|---|---|---|
| 風営法違反(禁止地域営業・届出義務違反など) | 営業の場所や届出の形式 | 店を対象とした事件。客は原則として対象外 |
| 売春防止法違反(場所提供・管理売春など) | 営業の中身と関与者 | 客に罰則の定めはない |
| 職業安定法違反・入管法違反 | 働き手の集め方や在留資格 | 客は関係しない |
| 児童福祉法違反・児童買春処罰法違反 | 働き手または相手の年齢 | 客自身が対象になり得る |
最後の1行だけが、他と性質が異なります。年齢に関する事件は、客の側にも処罰の規定が置かれているためです。報道で年齢に関する記載を見た場合は、他の罪名とは分けて考える必要があります。
罪名が書かれていない報道もある
捜査の初期には、罪名が明らかにされないまま報じられることもあります。また、報道されないまま摘発が行われている店も相当数あります。店が閉まっているという事実だけでは、何が起きたのかは判断できません。
客に連絡が来る経路
摘発の際には、店にある資料が押収されます。客の名前や連絡先が出てくるとすれば、その中からです。
- 顧客名簿、予約表、会員登録の情報
- 店の端末やアカウントに残っているやり取り
- 現金以外の決済に関する記録
- 防犯カメラの映像
- 店の関係者や働き手の説明
押収された資料がどこまで読み解かれるのかについては、【風俗トラブル】利用した店が摘発された|顧客名簿・予約履歴はどこまで捜査に使われるのかで詳しく整理しています。
偽名や使い捨てのアカウントで利用していた場合でも、決済の記録や通信の履歴から結びつくことはあります。逆に、名簿に載っていても連絡が来ないことも普通にあります。どの資料が残っているかは、店の運営の仕方によって大きく異なるためです。
連絡は、すぐには来ない
報道の翌日に電話が来ると身構えている方が多いのですが、実際にはそうなりません。
押収された資料は、その場で読まれるわけではありません。端末のデータであれば解析に回され、量が多ければ順番待ちになります。そのうえで、誰に話を聞く必要があるかが検討されます。数週間から数か月が経ってから連絡が来ることもあり、その間はこちらから状況を知る方法がありません。
この「何も起きない期間」が、精神的にはいちばん長く感じられる時間です。ただし、時間が経っていること自体は、悪い材料ではありません。連絡が来ないことは、順番が回っていないだけの場合もあれば、対象に入っていない場合もあります。
連絡が来ないまま終わることもある
捜査機関が把握するのは、店を立件するために必要な範囲です。利用者の全員に順番に当たっていくという進め方は、現実的ではありません。
話を聞く相手として選ばれやすいのは、営業の実態を具体的に説明できる立場にある人です。利用の回数が多い、特定の時期の状況を知っている、店の関係者と個人的なやり取りが残っている、といった事情がある場合です。一度だけの利用で、記録もほとんど残っていないのであれば、連絡が来ないまま終わることは十分にあります。
その場に居合わせた場合とは、状況が違う
摘発の現場に客として居合わせた場合は、その日のうちに氏名や連絡先を確認され、簡単な事情を聞かれるのが通常です。この場合、自分が捜査の対象になっているのかどうかを、その場で判断しなければなりません。
これに対して、後から報道で知った場合は、自分の情報が捜査機関に渡っているかどうかすら分からないという違いがあります。不安の質が違うため、対応も変わります。摘発の場に居合わせた場合の対応は、利用した風俗・メンエスが摘発された|客も逮捕・事情聴取されるのかで扱っています。
利用の中身によって、立場が変わる場面
店の事件とは別に、客自身が対象となる事件が立ち上がることがあります。摘発とは無関係に生じるもので、次のような場合です。
- 施術中の接触について、働き手の側が被害を申告している場合。
- 撮影に関する行為があった場合。
- 相手の年齢に関する事情がある場合。
このうち、働き手からの申告は、店が摘発された後に出てくることがあります。営業が止まったことで、それまで言い出せなかった事情が申告に移ることがあるためです。摘発の報道から時間が経ってからの連絡が、店の事件ではなく個別の申告に基づくものだった、という例もあります。
この場合は、参考人として話を聞かれる場面とは対応がまったく異なります。連絡の内容から、どちらなのかを見分けることが最初の作業になります。
待っている間にしないほうがよいこと
この期間の行動が、後の立場を左右します。行動を足すより、余計なことをしないという考え方のほうが安全です。
履歴やデータを消す
やり取りやアプリを削除しておこうと考える方がいますが、これはおすすめできません。削除しても、通信の記録や相手方の端末に残っていることがあり、消えたという事実そのものが後で説明を求められる材料になります。捜査が始まった後の消去は、別の問題を生じさせることもあります。
店や働き手に連絡を取る
状況を確かめようとして店側に連絡を取る方がいます。しかし、その相手はすでに捜査の対象になっている可能性があります。連絡した事実が記録に残り、関与を疑われる材料になりかねません。
同行した人と話を合わせる
一緒に利用した知人と、説明の内容をそろえておこうとするのも避けてください。食い違いが出たときに、口裏合わせがあったという評価につながります。
何が起きたのかを周囲に相談して回る
不安から人に話したくなる場面ですが、話した相手が事情を知る立場になることもあります。相談する先は、守秘義務のある専門家に限るのが安全です。
連絡が来たときに最初に確かめること
電話や書面で連絡が来た場合、確かめるのは次の点です。
- どこの警察署の、誰からの連絡か。折り返し先の番号を控える。
- 何の事件について聞きたいのか。店の事件なのか、自分に関することなのか。
- いつ、どこへ来てほしいという話なのか。日程の調整ができるか。
- すでに何かの手続が始まっているのか。
この段階では、こちらは店の事件についての参考人として扱われているのが通常です。ただし、利用の中身によっては、途中から自分自身が調べられる側に変わることがあります。その分かれ目については、【風俗トラブル】参考人として呼ばれた|客が被疑者に切り替わる分岐点で整理しています。
その場で日程を即答する必要はありません。仕事の都合を伝えて調整することは、通常は問題なく受け入れられます。
勤務先や家族に伝わるのか
店の事件について話を聞かれるだけであれば、勤務先に連絡が入る場面は限られます。ただし、こちらが連絡に応じないまま時間が経つと、自宅や職場に直接来るという形が取られることもあります。応じるかどうかは任意ですが、連絡そのものを放置すると、かえって周囲に知られる可能性が上がります。
家族に知られたくない場合は、書面の送り先や連絡方法について、あらかじめ希望を伝えておくという方法もあります。
よくあるご質問
Q. 届出のない店だと知らずに利用していました。その点は問題になりますか。
届出に関する義務を負っているのは営業する側であり、客が届出の有無を確認する義務を負っているわけではありません。知っていたかどうかで客の立場が変わるものでもありません。店舗の形態と届出の関係については、【風俗トラブル】メンズエステの『無店舗型』と『店舗型』|届出の有無で客のリスクはどう変わるかをご覧ください。
Q. 自分から警察に説明しに行ったほうがよいのでしょうか。
連絡が来ていない段階で、自分から出向く必要は通常ありません。話す内容によっては、必要のない範囲まで説明してしまうこともあります。迷われる場合は、行動する前にご相談ください。
Q. 摘発された店に前払いした分の返金は求められますか。
営業が止まっている以上、実際の回収は難しいことが多いのが実情です。相手方の特定という別の問題も生じます。金銭の話は、捜査への対応とは分けて考えてください。
まとめ
- 摘発の捜査は店を対象とした事件であり、利用しただけの客が被疑者になることは原則としてない。
- 例外は、年齢に関する事件や、施術中の行為が問題になる場合など、客自身を名宛人とする別の事件が立ち上がったとき。
- 連絡が来るとしても報道の直後とは限らず、数週間から数か月が経ってからのこともある。
- 利用者の全員に当たるわけではないため、連絡が来ないまま終わることも珍しくない。
- 待っている間の削除・連絡・口裏合わせが、後の立場を悪くする。
- 連絡が来たら、どこの誰からの、何についての連絡かを控えてから対応を決める。
利用した店が摘発されたという状況では、何も起きていない期間が続くこと自体が負担になります。連絡が来てから動くのでも遅くはありませんが、来る前の段階で何をしないでおくべきかを確認しておくと、その後の選択肢が狭まらずに済みます。ご自身の状況で何を準備しておくべきか迷われている方は、経過を整理したうえでご相談ください。


