利用した風俗・メンエスが摘発された|客も逮捕・事情聴取されるのか

若井亮

若井亮

テーマ:風俗トラブル

 自分が利用していた風俗店やメンズエステが摘発された——そんなニュースを目にして、「自分も逮捕されるのではないか」「警察から連絡が来るのではないか」「家族や職場に知られてしまわないか」と、強い不安を抱えていませんか。

 先に結論をお伝えすると、店が摘発されても、利用客が逮捕されるのは限られた場合です。過度に怯える必要はありません。ただし、逮捕はされなくても「参考人」として事情を聞かれることはありますし、例外的に客自身が責任を問われるケースもあります。

 この記事では、店の摘発と客の立場の関係、事情聴取で何を聞かれるのか、そして呼ばれたときにどう対応すべきかを整理します。

なぜ風俗店・メンエスは摘発されるのか

 風俗店やメンズエステが摘発される主な理由は、風営法違反(無許可・無届での営業、禁止区域での営業、違法な客引き、名義貸しなど)と、売春防止法違反(売春の場所の提供や周旋)です。
 
 近年、こうした摘発は各地で相次いでいます。いずれも、店側(経営者や従業員)の違反行為が対象です。

原則:店が摘発されても、客は逮捕されない

 ここが最も大切なポイントです。

 まず、風営法は「営業する側」を規制する法律であり、客を処罰するための法律ではありません。そのため、店が無許可営業などで摘発されても、逮捕されるのは基本的に店側です。

 次に、売春防止法についてです。同法は売春を「助長する側」、つまり場所の提供や周旋を行った経営者・管理者を罰する法律です。単なる買春・売春そのものには罰則が設けられていません。したがって、本番行為があったとしても、それだけを理由に客や女性が売春防止法違反で逮捕されることはありません。摘発の現場に居合わせた場合でも、原則として逮捕されるのは店側です。

ただし、客が責任を問われる例外がある

 原則は上記のとおりですが、次のような場合には、客自身が責任を問われることがあります。

1. 相手が18歳未満だった場合(児童買春)

 相手が18歳未満であった場合、風営法や売春防止法ではなく、児童買春・児童ポルノ禁止法の問題になります。児童買春の法定刑は5年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金で、性交だけでなく、性器に触れるなどの行為も対象に含まれます。JKビジネスなどの摘発を機に、客が児童買春で立件された事例もあります。

 これは非常に重い犯罪です。相手が18歳未満であることを知らず、かつ知り得なかった(過失もない)といえる場合には処罰されませんが、店から事前に年齢の説明があったなどの事情があると、そうした主張は通りにくくなります。だからこそ、利用にあたっては年齢の確認が重要になります。心当たりがある場合は、できるだけ早く弁護士に相談してください。

2. 公然わいせつにあたる場合

 ハプニングバーなど、公然性のある場所でわいせつな行為に及んだ場合には、客も公然わいせつ罪に問われた事例があります。

3. 客自身が別の犯罪をしていた場合

 本番行為を無理に迫る、相手の同意なく性行為に及ぶ、盗撮をする、暴力をふるうといった行為があれば、不同意性交等罪・撮影罪・暴行罪などに問われます。これは店の摘発とは別の問題です。

「事情聴取(参考人)」として連絡が来ることはある

 逮捕されないとしても、店の摘発に関連して、捜査の参考人として事情を聞かれることはあります。

 客の情報は、店の顧客名簿や予約記録、押収されたパソコン・スマートフォン、会員登録の情報などから捜査機関に把握されます。そこから、後日連絡が来ることがあるのです。

 聞かれる内容としては、受けたサービスの内容、利用した回数や時間帯、店から売春の勧誘があったかどうか、キャストとの会話の内容などのほか、自分自身の氏名・住所・連絡先などが挙げられます。店舗型でないデリヘルなどでは、営業場所に警察が踏み込むことはありませんが、後日電話で事情を聞かれたり、警察署への出頭や調書作成を求められたりすることがあります。

 事情聴取はあくまで任意ですが、話した内容は調書として記録に残る可能性があります。

事情聴取に呼ばれたら、どう対応するか

 参考人としての事情聴取であっても、対応は慎重に行うことが大切です。

 まず、事実に反することを述べないようにしてください。そのうえで、「違法な店だとは知らなかった」といった事情があるなら、それを正確に伝えることになります。特に、相手が18歳未満だった可能性があるなど、自分に嫌疑が及びうる場合には、より慎重な対応が求められます。作成された調書は、署名する前に内容をよく確認してください。

 少しでも不安がある場合は、事情聴取に応じる前に弁護士に相談することをおすすめします。弁護士に事情聴取へ同行してもらうことも可能です。実際に当事務所では、相手の女性が18歳未満であった可能性があるとして後日事情聴取に呼ばれた方について、弁護士が警察に同行し、ご本人が事実を正確に説明して調書の作成に協力することで、それ以上の事態に発展せずに終えられた例があります。

 また、事情聴取の呼び出しや連絡は、家族や職場に知られるきっかけにもなり得ます。弁護士が窓口に入れば、連絡方法に配慮しながら手続きを進めることができます。

まとめ

  • 風営法・売春防止法は、いずれも基本的に「店側」を規制する法律であり、店が摘発されても客が逮捕されるのは限られた場合。
  • 例外として、相手が18歳未満だった場合(児童買春)、公然わいせつにあたる場合、客自身が本番強要・盗撮などの別の犯罪をしていた場合には、客も責任を問われる。
  • 逮捕されなくても、参考人として事情を聞かれることはある。客の情報は顧客名簿や押収データから把握される。
  • 事情聴取は任意だが、供述は調書に残るため、対応は慎重に。不安があれば、応じる前に弁護士へ相談を。弁護士の同行も可能。

 若井綜合法律事務所は、風俗・メンズエステにまつわるトラブルについて、お客様側の立場で、家族や職場に知られることなく、迅速かつ穏便に解決することを大切にしている法律事務所です。事情聴取への同行にも対応しています。まずはお気軽にご相談ください。

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若井亮
専門家

若井亮(弁護士)

弁護士法人若井綜合法律事務所

風俗トラブルや男女トラブル、それに伴う刑事事件まで一貫して対応。累計相談件数は男女トラブル約23,000件、風俗トラブル約8,000件。全国からの相談を24時間受け付け、迅速な対応を心がけています。

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