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片足立ちが出来ないのは、体幹が無いから?

八巻稔秀

八巻稔秀

テーマ:トレーニング・エクササイズの”実は”

こんにちは、
姿勢トレーナーの八巻です。


今回は、「片足立ち」「体幹」というワードについてのお話です。


「片足立ち苦手なのよ~、私体幹が無いから」


ジムにいると、時々こんな声が聞こえます。

利用者さんの間でも、体幹という言葉はだいぶ広まってきているようです。



片足立ちが出来ないのは、本当に体幹が弱いからなのでしょうか?


関連動画です。
片足立ちの最新動画はこちらです。
片足立ちが苦手な方への、プレエクササイズ。

立ち姿勢改善への一歩となる内容です。




片足立ちが出来ない・苦手な理由とは?


体幹や脚の筋力が弱いのではなく、要はバランスの問題




姿勢・動作指導を10年以上していますが、
そこで感じているのは、片足立ちが安定して出来るかどうかは、
体幹の筋力の強さでは無い
という事です。



片足立ち

フラフラせずに立てるかどうかは、
いかに足(脚)の上に体をバランス良く積めるかです。


片足立ち 姿勢

簡単な図で表すと、左の図が上の片足立ちの画像を
骨の積み上げで表したものです。
対して右のようだと、バランスは取りにくそうですよね?

簡単に言えば、片足立ちをしてフラフラする人は
右のように骨盤が脚の真上にきちんと乗りきれていないからです。

骨盤をきちんと脚の真上まで乗せればこういう人も立てるようになるので、
この説は多分合っていると思います。


片足立ちをするのに、必要な能力とは?




きちんとした姿勢をつくれれば、それほど立つのに筋力は必要ありませんので、
片足立ちと体幹の筋力にはあまり関係はありません。

その代わり、脚が体を脚の上へ押し上げる力と、
上の図の左のように背骨をS字カーブの形に維持する能力が必要です。
片足立ちをする時に、どういう形に体がなればいいのか、
その時の体の感覚はどうなのか、
それを知る努力が意外と大事です。


片足で立つコツは、「体を足の上にバランス良く積み上げる」事



体(骨格)をブロックに例えて説明します。
仮に正しく骨格が積まれた状態がこちらだとします。

骨格 姿勢


それに対し太ももが硬く、充分に「立つ」事が出来ない人の骨格は
こんなイメージです。
骨格 姿勢 崩れ
赤斜線で記してあるところが骨盤です。

大腿骨よりやや後に骨盤があるのが特徴で、
腰痛気味の方は腰椎が骨盤から前へずれて置かれています。



このようにブロックに例えて考えてみると、
安定して立たすにはブロックをキレイに積むことをまず考えるはずです。

多くの人の骨格は、この並びの悪く積まれたブロックのようなもので、
このままの状態で筋力をつけようとか言っているのが実態です。



片足で安定して立てるようになることの、メリットとは?


重心位置が安定し、脚への負担が減る。



片足立ちが苦手な人は、脚の上に体を乗せる事が苦手な人と言い換えてもいいでしょう。

脚の上にバランス良く体が乗ると、脚への体重のかかり方が均等になるので、
太ももの前側やふくらはぎばかりが太くなったりする事を防ぎ、
膝関節などへの負担が少なくなることが期待出来ます。

ボディバランスが悪いままスクワットなどの脚のトレーニングに励むと、
膝などを痛めたり、脚がかえって太くなります。



片足できちんと強く踏み込むことが出来るようになる。


競技にもメリットが出ます。

自転車やスキーのような強い踏力が必要な競技だと、
重心が足の上に来る姿勢はとても必要です。
体の重さで真下に強く踏み込む事が出来るようになります。

これらの競技をしていて、踏む力が弱いなと感じているとしたら、
筋力アップを図るより重心位置の調整をした方が遙かに短期間で改善出来るでしょう。
そして何倍も効果的です。



当コラム「片足立ち」の記事をきっかけに、
調整に来られた方の実例ご紹介



自転車競技選手の調整


まずは競技選手の例です。

ケガが重なった事でボディバランスが崩れ、
左右均等に片足立ちが出来なくなり、踏力も落ちていたそうです。


片足立ちを実際にやっていただくと、
左右で足の位置に対する骨盤の位置が違っていました。

骨盤・股関節まわりのストレッチや調整を行い、
足の上に体・骨盤をどう乗せるかをレクチャーしていくと、
以前の感覚に近づいてきたというお申し出がありました。

お帰りの際も「全然違うぞ!」と喜んで帰られていきました。
体をどこに持っていけばいいかを知れれば、結構簡単に問題は解決し、
後はその動作を何度もやり直して段々自分のものにしていけばいいのです。


「階段が一人で降りられなくなってしまい・・・」



もう一つは、日常生活に支障をきたしているケース。

お子さんを抱えて階段を上り下りする生活が続き、
子育てが終わっても一人で降りられなくなってずっと過ごしていたというご相談を受けました。


お子さんを抱えてずっと歩いたりという事で、
骨格の大きな変位も考えられましたが、そこはそれほどでもなく、
やはり重心位置の問題かなと、
やはり調整ストレッチと足の上に体を乗せるちょっとした練習・
そして実際に階段の上り下りの仕方をステップを使ってから行いました。

するとスタスタ普通に階段を降りてくるではありませんか!


整形外科などにも行ってみてもらったそうですが、
効果的では無く私のところに来てくださったそうです。


すごく喜んでこちらの方もお帰りいただけたようで、何よりでした。



筋力が足りないと、決めつけないでください!



この最近の実例でも、どちらもその1回の施術・指導での変化です。
筋力アップはその日にすぐ実現する訳はありませんので、
筋力の強さが関係無い事は明らかです。

多くの指導者・お医者さんなどは、
原因がよくわからない事はすぐ筋力低下のせいにしがちですが、
筋力が本当に無くて片足立ちが出来ない人は少ないと思います。

普通に日常生活が出来ている人であれば、
筋力は片足立ちに必要な分くらいはあります。

片足立ちが出来ないのは、体のバランスが悪いだけです。


その調整も、正しくやるために最初はやってもらう方がいいですが、
段々と自分でやり方を覚えていけば、
仮に崩れても自分である程度調整が出来るようになってきます。



いかに自分の骨格(ブロック)をキレイに積み上げるか?
そこをやっていけば片足立ちが出来るようになってきます。

ボディバランスが良くなれば、自然に体幹なんて安定してきますよ。



是非皆さんも視点を変えて、体の改善に取り組んでみてください。




片足立ちに関する記事・こちらの記事もご覧ください。


体幹伸ばしが、カラダ調整の第一歩

片足立ちが出来ないのは、体幹が無いから?②


片足立ちが出来ないのは、体幹が無いから?③エクササイズ編

片足立ちが出来ないのは、体幹が無いから?④エクササイズ編



片足立ちについての動画もございますので、
こちらもぜひご覧ください。

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八巻稔秀
専門家

八巻稔秀(スポーツトレーナー)

TYカラダ調整セラピー

独自のエクササイズ「カラダ調整体操」をベースに、体のゆがみを本来の形に整え、正しい姿勢や動作へ導くトレーニングメニューを提供。スポーツイベントや出張指導で、生き生きとした日常を応援します。

八巻稔秀プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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