マナーうんちく話2006《様変わりした初詣!どう思う?②「初詣の意味と期間」》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:歳時記のマナー

【そもそも初詣とは何?】
では初詣とはなんでしょう?
平たく言えば、年が明けて、初めて神社や寺に参拝することです。

「初」という漢字が冒頭につく以上、ポイントは年が明けてからということになると思います。

つまり、去年一年間の感謝と、今年一年への平安や無事を祈念するわけですね。

新しい年を祝う初もうでも時代とともに変化が見られますが、じつはかつては豊作祈願が主目的であったようで、大晦日の夜に徹夜して、真夜中になったら神社に参拝していたようです。

日本は稲作を中心とした農耕文化で栄えた国ですから、新年を迎えたら五穀豊穣をお祈りするということは最も大切な儀式だったのでしょうね。

ちなみに1月1日の「初日の出」を拝むのは、私たちに幸運をもたらして下さる「歳神様」は初日の出とともに現れる!と信じられていたからだといわれています。

ところで、キリスト教を始め、ほかの宗教でも、大晦日から元日にかけての宗教行事はあまり聞きません・・・。

「初詣」は日本独特の、神道の影響を受けた大切な行事で、末永く次世代に残したい日本人の美しい心ではないでしょうか。

【初詣の期間は】
これといったきまりはありません。

かつては大晦日の日没をその年の終わりと考えていたので、初詣は大晦日の夜に行われていたようですが、新しい年の始まりは午前0時が一般的になると、元日の朝に参拝するようになりました。

この様に昔は元旦と限られていたようですが、それがやがて3が日までとなり、さらに歳神様のいらっしゃる「松の内」までなら初詣といわれたようです。

ちなみに松の内も地方により異なり、1月7日までのところもあれば、1月15日のところもあります。

さらに1月中までに参拝すればいいという説もありますし、立春までと捉えている人もあり、最終的には3月でも4月でも、その年に初めて参拝すれば、それが初詣と言えるという説もあります。

そもそも、それ以前は家で徹夜して、歳神様をお迎えするのがしきたりだったようです。

それが、ただじっと歳神様の来訪を待つのではなく、積極的に出向いて、歳神様をお迎えして福を招こうとしたわけです。

この前向きな気持ちは、今でも見習う価値はありそうですね。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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