マナーうんちく話459≪手土産の渡し方①「玄関先」≫
「春は嵐とともにやってくる」とか「春に3日の晴れ無し」といわれますが、不純な天気が続いています。
3月から4月にかけては、毎年のことながら移動性高気圧と低気圧が交互にやってくるので、どうしても不安定な天気に見舞われやすくなります。
そして今の時期に、広範囲にわたって降る強い雨ではなく、狭い地域で降る絹の糸のような細い雨を「春雨」と言います。
「春雨じゃあー濡れてまいろう!」というフレーズを思い浮かべる人も多いと思いますが、春雨だからと言っていつも優しい雨ばかりとは言えません。
また四季が豊かな日本では同じ雨でも、降る時期、時間、降り方などにより素敵な名前が付けられています。
日本人の四季に対する繊細な感性は素晴らしいですね・・・。
今は菜の花が全盛の頃ですから、今の長雨は「菜種梅雨」とも呼ばれます。
この雨で草木の音がさらにほころび、やがて美しい花を咲かせるので「花を呼ぶ雨」でもあり「恵みの雨」なのです。
これから花見が楽しみですが桜はその典型的な例です。
しかし喜んでばかりいられません。
地球温暖化の影響で、最近は雨も半端ではなくなり、豪雨となって大きな被害をもたらすようになりました。
さらに環境保全に努める必要がありそうですね。
ところで突然の雨で困ったことはありませんか。
雨が降れば傘をさすのは全く当たり前のことですが、利休はもてなしの心得の中で、雨の降っていない時でも常に相手のために傘の用意を怠るなと説いています。
今まで良い天気だったのに突然の雨に見舞われることは多々あります。
そんな時でも慌てふためくのではなく、常に手元に傘があれば大丈夫ということです。
「備えあれば憂いなし」と言いますが、何時も相手の不安を想定して、準備を整えておくことです。
災害はいつ起こるとも限りません。
特に温暖化現象は現代生活に大きな不安をもたらしました。
環境保全に努めるとともに、常に万全な対策を講じておく必要があるということです。
こんな時だからこそ「天気がいい時でも傘の用意を忘れない」という心得が大切だということです。
プライベートでもビジネスシーンでも大切な心得ですね。