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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話1687《「包装」に込められた相手を尊ぶ日本人の心意気》

2018年6月13日

テーマ:贈答のマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

外国人が日本の贈答文化について大変驚きを感じる点は多々あります。

贈答の種類の多さ、渡すタイミングや渡し方、さらに「つまらないものですが・・・」などと述べる口上。

そして「包装紙」でしょう。
西洋のリボンに比較して、日本の贈答には慶事と弔事独特の水引や熨斗があります。

迷うのも無理がないと思いますが、実はこの包装にこそ日本の贈り物の真意があります。

昔は贈答を《白い紙》で包んで贈っていました。
なぜでしょう?

以前にも触れましたが日本の贈答は神道と密接な関係があります。
今でもお宮参りをすれば手水舎で体と心を清めて参拝しますが、贈り物をする際にも、贈る側の人は身を清めたわけです。

例えば神前にお供え物をするときには白木の台の上に白い紙を敷いて、その上に野菜や果物や干物などの供物を載せます。
結納品の場合も同じですね。

これらはいずれも清浄である証でもあります。

つまり白い紙で贈り物を包んで、相手を尊ぶ気持ちを表現したわけです。

今では色とりどりの美しい包装紙があふれていますが、かつては清浄を意味する白い紙で包装し、贈り主の心を伝えたわけです。

ところで、今でも何か頂いたら、その器に気持ちばかりの物を入れてお返しする習慣が残っています。
外国人には理解しがたい文化でしょう。

なぜお返しをするのでしょうか?

贈り物をした人と、頂いた人の相互の縁が途絶えないようにするためです。
つまり心のやり取りをしているわけですね。

だから「お返しは不要、気を使わないで」といわれても、よほど親密な関係でなければお返しをするのが暗黙のルールになっています。

気持ちを形にして渡すのが贈り物であるにもかかわらず、返す義務が発生するのはおかしな話と思う人も多いと思います。

もらいぱなしではなく、お返しをすることで互いの縁が続くように・・・。と解釈していただければいいと思います。

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