マナーうんちく話509≪「女しぐさ」と「男しぐさ」≫
【人生100歳、二毛作時代の到来】
日本の平和な家庭の象徴である「サザエさん」は相変わらず人気ですが、サザエさんが発表された戦後間もないころの日本人の平均寿命は、先進国の中でも最下位クラスでした。
サザエさんのお父さんである磯野浪平さんは会社を間もなく定年になりますが、当時の平均寿命では、「会社の定年=人生の定年」です。
ちなみに終戦前後の日本では「人生50年」でした。
その後1947年(昭和22年)にやっと平均寿命が50歳を超えました。
それから70年経過した今は、平均寿命が大幅に伸びたので、定年後の人生は非常に長くなりました。世界屈指の長寿国になって、現役を終えても定年が与えてくれた長い「セカンドライフ」が待っているわけです。
自分の好きなことや、やりたいことを思う存分謳歌できる時間が手に入るということです。
まさに「人生二毛作時代」の到来ということです。
また「終わり良ければ総て良し」です。
大豊作を目指して前向きに生きてください。
【セカンドライフの重要課題】
定年後の長い人生はワクワクすることも多いでしょうけど、すべて順風満帆ではありません。個人差も大きいわけですが、不安も心配事も多々あります。
定年後に直面する大きな課題は、「健康」「生きがい」「経済」の「3K」が一般的ですが、わたしはさらに「人間関係」を挙げたいと思います。
夫婦関係、家族関係、地域での人間関係、友人関係など・・・。
特にセカンドライフにおいては「遠くの親戚より近くの友」でしょう。
さらに定年後の仕事や家族の介護、地域での存在、終の棲家などもセカンドライフの大切な課題として浮上してきます。
【長生きを競うより寿命の質が大切】
長寿は人類永遠のテーマであり、人生100歳時代の到来は大変めでたくもあり、喜ばしくもあります。
しかしおおいに喜こんでばかりはいきません。
「長寿の代償」に直面します。
平均寿命は非常に伸びましたが、自立して過ごせる「健康寿命」とのギャップがあまりにも大きいのが気になります。
だからセカンドライフを充実させるためには総合的な戦略が必要になるわけです。
いわゆるこれからの「人生設計」ですね。