マナーうんちく話502≪会話の中に季節の話題を積極的に!≫
7月の声を聞くと毎年のことながら気になるのがお中元。
今年も贈るのか?
贈るとすれば何を贈るか?
あるいは最近疎遠になったので、そろそろ止めにしたいのだが・・・。
贈る場合も、止める場合にも素敵なマナーを発揮したいものです。
お中元の意識調査などでは毎年の定番メニュは相変わらず不動の地位を占めていますが、一方価値観が多様化し、それに加え売り手の巧みな営業戦略で、こちらが勝手に選んで贈るモノより、都合の良い時に自分が本当に欲しいものを選べる「カタログギフト」も人気がいいようですね。
いずれも相手に喜んでもらえることに重きが置かれていることが伺えます。
さらにお中元やお歳暮は「自分で買うには少し贅沢感がするもの」も人気があるようですが、これも相手に対する思いやりの表れでしょう。
相手が喜ぶ笑顔を思い浮かべながら、品物をあれやこれやと選ぶからこそ絆が深まるわけで、ここにお中元の意義が有ると思います。
しかし品物を選ぶ以上に難しい判断が要求されるのが「止める時」でしょう。
これには明確な基準は有りません。
つまり誰に贈るか?いつまで贈るのか?などにはルールが定められてないということで、迷いが生じるのも無理はありません。
止める時の目安としては、定年になり収入が無くなったから、3年経過したから、付き合いが薄れたから、もう充分感謝の気持ちを今まで伝えてきたから等など様々な要因が有りますが、こればかりは世間が決めることではなく自分が決めることです。
日頃の人間関係と贈る側の都合や考え方だということです。
ただし止める時には、お中元もお歳暮も一度に急にやめないようにして下さい。
止めるとすれば、最初はお中元だけ止めてお歳暮は贈るほうがいいでしょう。
そして次の年には、お中元もお歳暮も止めたらいいと思います。
加えて品物の金額を少しずつ下げるという方法もあります。
最初は5000円、次は300円、次は2000円位のように。
注意して頂きたいことはお中元やお歳暮は持続性の有る贈り物ですから、今年だけ世話になったから、今年1回だけ贈るような物ではありません。
1回限りでしたら「お中元」より「お礼」がいいでしょう。
さらに迷ったり悩んだりする時には発想の転換もお勧めです。
お中元やお歳暮といった儀礼的な贈り物ではなく、例えば旅行に出かけた際にその地域の名産を贈り、日頃の感謝の気持ちを表現する方法もあります。
さらに品物による贈り物は止めても、暑中見舞いや残暑見舞いはキチンと出すという方法もあります。
暑い時期に相手の安否を確認する便りが届けば頂く側も嬉しいものです。
贈る相手が本当に喜んでくれているのか、あるいは精神的な負担を掛けているのか、そこをしっかり考えてみて下さいね。
一番失礼に当たるのはお中元が虚礼になってしまう場合です。