マナーうんちく話509≪「女しぐさ」と「男しぐさ」≫
お洒落な言葉遣いや、敬語が上手になる工夫も大切です。
ここでは、そのポイントに触れておきますので実践で使い慣れて下さい。
○言い終わりを美しく・丁寧にする。
例えば「ビールを飲みますか?」⇒「ビールをお飲みになりますか?」
○英語の様な外国語と日本の敬語はミスマッチです。
例えば「パパ・ママ」の言葉の下には、敬語は不似合いだということです。
加えて「クールビズ」や「ウオームビズ」といった和製英語よりは、四季の美しい日本には平安の時代より「衣替え」という美しい言葉が存在します。
どちらの言葉を選ぶかでしょう。
○感情をむき出しにしない。
感情を高めた言い方だとどうしても雑な言葉になりやすいので注意して下さい。
気が高ぶったら深呼吸でもして気を落ち着けて下さいね。
その人の品格が本当に表れるのは急いでいる時や慌てている時、興奮している時です。
○決まり文句を覚える
言葉の数だけ敬語が有りそうですが、頻繁に使用されるのはそんなに多くありません。「いらっしゃる」の使い方を是非覚えて下さい。例えば「課長が来た」⇒「課長がいらっしゃった」。「こちらに来て」⇒「こちらにいらっしゃって」。
この「いらっしゃる」はぜひおすすめです。
○和歌などに親しみ、そのリズムやイントネーションを日常生活で応用することもお勧めです。
源氏物語や徒然草などの名作と言われる古典も、受験勉強以来遠ざかっているのが現状ではないでしょうか。
現代小説やエッセイにも優るとも劣らない内容は、今だからこそ触れてみる価値はありそうですね。
○自分のことを「わたくし」と呼び慣れて下さい。大きな効果が期待できます。
「衣食足りて礼節を知る」という言葉が有りますが、何事も先ずは自分を大事にすることからです。
「わたくし」は自分を一番大切にする表現です。
○美しい敬語は心から生まれます。
最初に「言葉ありき」ではなく「心ありき」と心得て下さい。
マナーの原点は「形」より「心」です。
○敬語に興味を持ち、自分の話し方を知り、他人の話し方を観察して下さい。
○敬語に自信が無ければ語尾に「です」「ます」をつけてフォローするのもお勧めです。これに素敵な態度や表情が加味されれば好感を持たれます。
○言葉を沢山身につけ、基本の言葉遣いを覚えて下さい。
○「めだかの学校」のように、先生と生徒の区別がつかない状況では敬語は育たないでしょう。
「仰げば尊し」の感覚も大切にして下さい。
以上敬語に触れましたが、最後に突き当たるのはマナーです。
つまり相手に対する「尊敬」や「思いやり」の気持です。
これは知識として身につけるものではなく、家庭や地域や職場などの日常生活の中で磨かれるものです。
また優しくてゆとりがあるのが敬語の世界ですから「感性」を磨いて下さい。慌ただしい生活の中であっても、姿勢を正して美しい箸使い等を常に心掛け、古典に親しみを持ち、四季の移り変わりに敏感で、虫の鳴き声や花に関心を持ってこそ敬語は上達します。
最後にマナーは相手視線です。
ビジネスマナー教本や接遇マナー教本に登場していますが、「患者様」や「ご苦労さまです」と「お疲れ様です」などの使い方です。
正解や不正解はないと考えます。
相手がどう思うか?を大切にして下さい。