マナーうんちく話1313《敬老の日!手放しで喜べない長寿社会の実態》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:人間関係を良好にするマナー

中華でも洋食でも和食でも高級食材とされるアワビが旬を迎えていますが、アワビは祝儀袋に使用されている大変縁起の良い魚介類です。

ではなぜ縁起が良いとされるのでしょうか?
昔は「アワビは100年生きる」とされていました。
だからそれを干物にして、薄くスライスして、さらに伸ばし延命長寿を願ったわけです。

恐らく当時の平均寿命は数十年だったと思いますが、今日本は世界屈指の長寿国になり、100歳まで生きている人は全国で六万人を超えました。

9月19日(月)は9月の第3月曜日で「敬老の日」です。
全国各地で様々なイベントが開催される時でもありますが、その理念は「多年に社会に尽くしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことにあります。
誠に喜ばしいことでもあり目出度いことです。

しかし手放しでは喜べないことも沢山あります。
確かに健康寿命は世界屈指になりましたが、健康で自立して生きられる「健康寿命」と大きな隔たりが有るということです。

女性は13年位、男性は10年近く介護など何らかの形で支援を受けなければいけないというのが現状です。

この期間が長くなるほど本人も辛いし、周囲の人も困ります。
認知症もその典型的な例でしょう。
良薬が次々と開発されているようですが、まだ完全に治る薬はありません。
年々深刻になる一方です。
だから認知症が初めて世界保健相会合のテーマにもとりあげられましたね。

加えて「無縁社会」といわれる社会現象です。
家庭、地域、職場等での人間関係の希薄化がすすみ孤独になる人が増えています。

日本は世界屈指の長寿国ですが、高齢化率も世界一で、9月15日時点で30%を超えました。ちなみに65歳以上の人口は3461万人で過去最高になりました。

そして高齢社会の特徴は「独居高齢者」が増えることです。
高齢者の孤立が大きな課題になります。

高齢者の年代を60歳からと捉えるか、65歳と捉えるか、あるいは70歳以上と捉えるかは適応される法律や年齢などで様々でしょうが、ある調査では2週間会話が無かった65歳以上の高齢者は6人に1人いた結果が出ています。

由々しきことだと思いませんか?
このような状況では、決して豊かで、幸福な国とは言えないと思うのですが・・・。

次回に続きます。











次回に続きます。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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