マナーうんちく話1258《「扇子の使い方」と「割り箸の割り方」》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:歳時記のマナー

最近セミナーや講演会で扇子を持参する人をよく見かけます。
そこで再度扇子の知識とマナーに触れておきます。

扇子は夏をお洒落に彩る小道具ですが、目上の人の前では遠慮することがお勧めです。

そして人前で扇子を使用する時に、特に注意して頂くことは扇ぎ方です。
ポイントは横に風を起こすのではなく、縦に起こします。

扇子を使用する時は出来る限り自分の顔の下から顔の上に向けて扇いで下さい。横の人に風が当たらないようにするためです。

他人の扇子の風は時に近くにいる人に不快感を起こさせます。
特に香水の匂いがする扇子は注意して下さい。

ちなみに、「割箸」を割る時に、割箸は横に割るのではなく、両手で縦に割ります。横に割ると隣の人の領域を侵すからです。
扇子の扇ぎ方も同じ理屈です。

扇ぐ時は、男性は要を四本の指で握りしめ、親指を立てればいいでしょう。
しかし女性は、四本の指は綺麗に伸ばし、親指ではさんで使用する事をお勧めします。グラスを持つ時もしかりですが、指を揃えれば美しく見えます。

割箸を割る時にも、扇子を使用する時にも、先人は常に周りの人に「思いやりの心」を発揮したわけです。

この思いやりの心こそ日本の礼儀作法の原点で、世界に誇れる素晴らしい文化です。世界に向けて積極的に発信して世界平和に貢献したいものです。

扇子を使用する際は、単にクールビズのお洒落な小物としてではなく、そこに込められた先人の思いにはせてみるのもいいモノです。

次回は「扇子と礼儀作法」の予定です。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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