マナーうんちく話90≪懐紙の優雅な使い方≫
【正しく理解したい「ナプキン」と「お絞り」の文化やマナー】
店によりサービスのスタイルは様々ですが、概ね和食には「おしぼり」が、洋食には「ナプキン」が用意されます。
どちらも「拭くもの」ということでは同じかもしれませんが、そこに込められた文化や使用方法は大きく異なります。
正しい知識と使用方法を身につけて下さい。
和食は基本的には和室で正座して食す場合が多いですね。
そして和室での挨拶は畳に手をつく「座礼」が基本です。
食前に手を洗って席についても、そこで畳に手をついて挨拶をすれば手が汚れます。特に和食のマナーは手を汚さないことを大切にします。
しかし挨拶の都度、手を洗いにはいけません。
だから汚れた手を拭く機能がある「おしぼり」は非常に合理的だと思います。
但し、おしぼりは今では汚れた手を拭くのが目的ですが、昔は汚れた手を清める目的が強かったようです。和食には「食材の命を頂く」という文化が存在しますが、そのような精神文化と密接に結びついたのでしょう。
一方洋食のナプキンはおしぼりとは捉え方が異なります。
狩猟文化と共に発達した洋食は、フォークやナイフが開発される前は手で食していたわけですが、手拭きが必要になってきます。
ナプキンの起源は手拭きですから、単に汚れた口や手を拭くために使用されると捉えて頂ければ良いと思います。
しかし、おしぼりに比較するとよく目立ちます。
使い方が問われるので、これらの基本的なマナーは押さえて下さい。
加えて、ナプキンだけでは汚れが取れないような料理の時は「フィンガーボール」が出される場合があります。
ナプキンとフィンガーボールとの関連も併せて知っておいて下さい。
おしぼりとナプキンに関しては、次回に詳しく触れますので是非参考にして下さい。