マナーうんちく話502≪会話の中に季節の話題を積極的に!≫
昨日は近所の氏神様の年末恒例の大掃除に参加しました。
高齢化が進展する中、参加者は減少傾向にあるようですが、それでも上は80過ぎの方から下は小学生まで、多くの住民が参加しました。
美しくなった神社を見ていると、住民の元気さや温かさが感じられ、大変すがすがしい気持ちになります。
そして正月には初詣でお世話になるわけですが、山陽新聞社の「さん太アンケート」でも、約9割の方が初詣に行き、その大半は近所の氏神様となっていましたね。
さて、今までは正月の意味や意義に触れてきましたが、その正月と密接に関わっているのが神道で有り、神社で有り、歳神様ですから、暫くそれに触れて参ります。
正しく認識すると共に充実した正月、充実した一年をお過ごしください。
現在日本の人口は約12700万人ですが、神道系の信者は約10800万人だと言われており、神社は全国に約81000社存在します。
「神道」は日本固有の宗教でありながら、多くの人が自分は信者であると、あまり認識していないユニークな宗教です。
そして、神道の特徴と言えますが、いにしえより日本人の思想や哲学などを培ってきたにもかかわらず、仏教やキリスト教のように創始者がいません。
つまり自然に発生した宗教で、米作りや年中行事等と大変密接な関係にあります。
ちなみに神道においては、米は天照大神が授けた穀物であり、神事には必要不可欠となっています。正月飾りやお神酒やお雑煮等も全て米と関係が深いわけです。
また、神道は「神の道」と表現されているように、「神様が歩まれた道」とか「神様の教え」と言う意味があります。
仏教が6世紀になって大陸から伝来したため、それと区別するために使われ始めたのではと推測されます。
ところで神道には神社がつきもので、年中行事と深いかかわりがあります。
もともとは大木や巨岩、あるいは山などに神様が降りられて鎮座されるわけですが、雨や風を防ぐために、現在のような建物が設置されるようになりました。
ちなみに、今の基礎が築かれたのは弥生時代から古墳時代にかけてだと言われています。
現在コンビニより多く存在する神社ですが、はたして自分の氏神様と縁を持っている人はどれくらいいるのか・・・。
毎年何千万人もの人が、正月には初詣に行くのに、「氏神様」と「氏子」の関係は確かに希薄化していると思います。
私が幼い頃、近所で重い病気になった人がいれば、近所の人が一緒になって、氏神様に病気の回復を祈願した記憶があります。
近所同士のつながりも深かったわけですが、氏神様とも常に関係を保っていたような気がします。
また、当時は殆どの家に「神棚」があり、なにかにつけ手を合わせていました。
それくらい身近な存在で、日本人の暮らしと共に有った神道が、時代の流れと共に、その関係性を薄めて行くのは寂しい限りだと思います。
次回は「初詣がさらに楽しくなる神社の基礎知識」です。