マナーうんちく話622≪世界平和記念日と日本の礼儀作法≫
このところ秋晴れが続いていますが、菊の花が咲いている頃に、空が晴れ渡ることを「菊晴と」言います。
秋の澄み切った空の下で、香り高く咲いている色鮮やかな菊の花を眺めるのは、心が晴れ晴れしますが、人生心地良いことばかりではありません。
時には心を鬼にして、厳しく注意したり、叱ったりする必要もあります。
ところで、子どもや部下を叱る時に、色々と迷ったことはありませんか?
人を褒めることは比較的たやすく、それなりの心構えと具体的に褒めることが大切なポイントになります。
しかし、褒めるばかりが能ではありません。
叱ることも大切ですが、問題は叱り方です。
叱り方は褒め方に比較すると難しいので、ポイントをしっかり押さえて下さい。
褒め方と同様、叱り方も「マナーの視点」が重要になります。
叱る時のポイントはタイミングがとても大切です。
間髪いれず、リアルタイムで叱って下さい。
マナーの根源を成す「思いやりの心」には、「相手に好感を及ぼす」ことと、「相手に不快感を与えない」という二つの側面があります。
前者は大人や上司が子どもや部下に対して、常に良い見本を示すことです。
これは信頼関係を築く上でとても大切です。
一方、後者の場合、つまり子や部下が相手に不快感を与えたら、大人や上司はリアルタイムで注意することです。
このタイミングを逃せば、逆効果にも成りかねません。
部下が自信を無くし、やる気をなくした時も同様です。
上司としてモノ申すことが大切ですが、細心の注意が必要です。
人前で叱らないことも大切かもしれませんが、間違いを犯した時は、たまには人前で恥をかかせるのも、いい場合もあると思います。
但しお客様の前で叱るのは感心しません。
客は不快になり、店のイメージダウンや信用も失うことになるかもしれません。
お客様の前で、「こうしてみたら」等と、優しく言い聞かせて、良いお手本を示して下さい。
そして、叱る時の大切にしたいのはタイミングばかりではありません。
上司と部下の日頃の人間関係、平たく言えば「信頼関係」が大切です。
信頼関係は、ある程度の時間をかけて熟成されるもので、多様な要素から成り立ちます。
日頃から良いお手本を、子どもや部下に対して示すことが非常に大切です。
賢くて楽しい食事に心がける、先手必勝の挨拶に心がける、身嗜みに気配りするなど、素敵なマナーを発揮することです。
加えてお勧めしたいのが、部下の欠点ばかり見るのではなく、「長所」をしっかり把握することです。この点は特に大切です。
そのためには、自分の長所も把握していなくてはいけませんよ。
自己理解が大切だと言うことです。
日頃から部下の長所を理解していれば、いざという時にきつく叱っても、それが生きて来るわけです。
部下のアラ探しばかりしていては、叱れば叱るほど反感を買います。
また、叱るのは小手先のテクニックではありません。
相手に間違いを反省させ、同じ間違いを起こさないためです。
つまり、相手が素直に聞く耳を持たなければいけないと言うことです。
繰り返しになりますが、いかに、信頼関係が大切であるかと言うことです。
そして、間違いを犯した原因究明も大切です。