マナーうんちく話520≪電車内でお化粧するの、どう思う?≫
日本の四季の美しさは世界の人々が羨ましがるところですが、中でも紅葉の秋と、百花繚乱の花が咲きほころぶ今の時期は最高ですね。
質問です。
お宅の台所は綺麗でしょうか?
食卓に花が有りますか?
では、部屋は如何でしょうか?
勿論いずれも生花です。
プライベートでもビジネスシーンでも、花の在る生活はとても素敵な事だと思います。
オフィスでも住居でも、季節の花が生けて有れば、そこの経営者や主人の人柄が伺えます。
しかし、花が好きな人でも、意外に自分の部屋やオフィスに飾った事の無い人が多いのが現状ではないでしょうか?
私は洋食・和食のテーブルマナー講座も数多く担当していますが、いつも参加者に「お宅の食卓に花を生けていますか?」と尋ねます。
テーブルマナー講座は、美しく着飾って参加される方が圧倒的に多いのですが、残念ながら、食卓を綺麗にしている人、食卓に花を飾っている人は、毎回一割にも達しません。
「花一輪の暖かさ・優しさ・美しさ」とでもいいますが、食卓に花一輪が有るだけで、雰囲気がずっと良くなり、朝のコーヒーもより美味しく感じます。
家族の人にとって、食卓は団らんの場です。
また、一人暮らしの人にとっても、食卓は安らぎの空間です。
そんな空間は、もっと美しく保つべきだと思います。
「花は嫌いではないけど、別になくても良いよ!」と思っている貴方、騙されたと思って、季節の花を飾ってみて下さい。
生花ですから、当然水を変えたり補給したりして、管理する必要があります。
朝出勤の支度で忙しい時でも、花に水が無くなれば補ってあげるようになります。なにかと、一輪の花でも長持ちさせるには手間暇がかかります。
でも、それにより、花への愛着がわき、気持ちも安らぎますが、気持ちも優しくなります。
「思いやりの心」はこのようにして育まれるわけです。
オフィスでも多大な効果を発揮します。
そこで働く人はもちろん、訪れた人の心を和ませてくれます。
難しい打ち合わせをする際にも、良いヒントが湧いてきます。
クレームを受ける場合も、生花を見ていると、怒る気分が緩和されてきますので、穏やかに話が進みます。
話題も豊富になり、季節性や感性が磨かれます。
香水の嫌いな人は少ないと思います。
しかし、香水は、一歩間違えは悪臭にもなりかねません。
生花もしかりです。
枯れた花をそのままにするくらいなら、最初から飾らない方が良いかもしれませんね。
ちなみに「花より団子」という言葉が有りますが、これは「見た目の美しい物より役に立つもの」、あるいは「風流」より「実利」という意味です。
時と場合、あるいは人によりますけどね・・・。