マナーうんちく話520≪電車内でお化粧するの、どう思う?≫
先人は、春先の天候と木々が芽吹く様子を繊細に観察していたようですね。
この季節に降る雨を「木の芽起こし」、吹く風を「木の芽風」等と名付け、春の訪れを歓迎しました。
昨日は雨でしたが、木々が芽吹いて大きく成長するのに大切な雨が降ったわけです。
そして、この時期の魚に「白魚」があります。
細くて透明な長さ10センチくらいの魚で、テンプラやかき揚げがおなじみですね。
また、白魚と言えば「細長くて美しい女性の指」によく例えられます。
「白魚のような指」といえば、白魚のように白く、透明で、美しい女性の指を思い浮かべます。
さて、個人差もありますが、男性が初対面の女性のどこを見ると思いますか?
顔、髪、胸等は何時の時代も大きな変化はないようですが、意外に女性の指先に関心を寄せる男性が多いとか・・・。
長年「和の礼儀作法講座」や「和食のマナー講座」を行っていますが、よくわかる気がします。私もこれらの講座を担当する時には、女性の顔や足よりも、指先が気になります。
つまり、女性の品格を上げるには、「さりげない手の仕草」は、とても重要だということです。
では、美しくマニキュアやネールアートを施せばいいのでしょうか?
私はそうは思いません。
マニキュアやネールアートの美しさも素敵ですが、手のひらや指先そのものが大切だと考えます。
紫外線対策など、日頃のお手入れを大切にして下さい。
また、白魚の様な、透き通った白い指先を維持するために、掃除・洗濯・料理などの家事は避けた方が良いのでしょうか?
この考え方はナンセンスだと思います。
家事に勤しみながら、それなりの努力をして、美しさを保つ。
それが出来る女性は、本当に魅力的だと思いますが如何でしょうか?
世の中にはそんな素敵な女性は沢山います。
3月から是非挑戦してみて下さい。
余談事かもしれませんが、白魚の別名は「トノサマ魚」です。
野良仕事等を一切しない殿様の指は、白魚のように白いと言う意味です。
このほか、「トノサマ魚」には、庶民の口には入らない「マコガレイ」を意味することもあります。
ちなみに「魚は殿さまに焼かせよ、そして餅は乞食にやかせよ」と言う諺があります。
魚は何度もひっくり返すと身が崩れるので弱火でゆっくりと焼かなければいけないので、おっとりした殿様が良いが、餅は何度も裏返しながら焼かなければならないので殿さまでは難しく、乞食が焼いた方が上手に焼ける、と言う意味です。
つまり、物ごとには、向き、不向きがあると言うことです。