マナーうんちく話883《「恵方巻き」、幸運を巻き込む食べ方とは?》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:歳時記のマナー

すっかり節分の風物詩として定着した「恵方巻き」。
飲食店やスーパーなどでは、縁起物の巻きずし「恵方巻き」に熱い視線が注がれています。

今年は、景気がよくなったせいか、タラバガニやズワイガニやマグロなどの高級食材を使用した、1本3000円近くもする豪華版もお目見えして驚いていましたが、ブランド牛を使用した1万円の超豪華版まで登場しましたね。

加えて、販売数も販売金額も上昇傾向で、人気の高さを物語っています。

節分と言えば前回触れました「豆まき」が主流でしたが、今は恵方巻きに様変わりした感がありますが、お宅は如何ですか?

そういえば山陽新聞社の「さん太アンケート」でも、節分に、「恵方巻きを食べる」が約88%で、「豆まきをする」は約62%でしたね。

巻きずしはそのまま晩御飯になることや、豆を売るより恵方巻きの方が売り上げに貢献すること等がその理由でしょうか?

それに、節分にその年の恵方、即ち縁起が良い方角に向かって食べれば、幸運に恵まれるという言い伝えにもインパクトがあります。

恵方とは、その年の幸運を司る神様がいる方向で、その年の干支(えと)により決まりますが、今年は西南西だと言われています。

豆まきに比較すれば歴史は浅く、2000年頃からでしょうか、全国各地で宣伝やキャンペーンが展開されるようになったのは・・・。
そして、その由来は様々ですが、定かではありません。

また、食べ方がとてもユニークですから、その理由に触れておきます。

○恵方巻きは何故巻きずしなの?
幸運を巻き込むために「巻きずし」になりました。
さらに具材は「七福神」にちなみ、7種がよいと言われています。

○何故、丸ごと食べるの?
折角巻きこんだ幸運が、巻きずしを切ることにより、運も切れるから、あえて切らないで、丸ごとのまま食べます。

○なぜ黙って食べるの?
食べながら話しをすれば、それと共に口から運が逃げるから、ひたすら黙々と食べて下さい。

○他に心がけることは?
丸ごとの巻きずしを、恵方に向かって、黙々と食べながら、願い事を思い浮かべればいいとされています。

このような理由をつけ、大ヒット商品にした人は本当に賢い人だったと思いますが、上記の食べ方を実際に実行するとすれば、非常に難しいと思います。

家族でどのように食べるか?皆で話しあってみるのもお勧めです。
また、手造り派には、短めで食べ易いものをお勧めします。

立春は元々一年のスタートになる日で、いわば正月に当たります。
そして、節分はその前日ですから、正月に対して「大晦日」です。
だから、鰯と共に、「そば」を食べるのもありだと思いますよ。

景気がよくなるにつれ、年々豪華になる恵方巻きの消費動向。

豪華さを競うのも良いかもしれませんが、それに込められた意味や意義を正しく理解しながら、昔の暮らしに思いをはせるのもお勧めです。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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