マナーうんちく話867《成人式と振袖の知識とマナー②》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:歳時記のマナー

○車に乗る時
バッグ等の荷物は先に中に入れます。連れがいれば預かってもらうのも良いですね。左右の袖は片手にかけておき、頭に注意して浅く腰かける。
纏めた袖は膝の上に置き、そのまま腰を軸に90度回転させ乗り込みます。
シートには持たれないようにして下さい。
車に乗る時は、頭から入らずに、お尻からと覚えておいて下さいね。

降りる時には、両足を揃えて、上前を押さえて、頭にくれぐれも注意して車外へ出て下さい。

○階段の上がり降り
ただでさえ振り袖姿では歩きにくいですが、それが階段となると大変です。
美しい立ち居振る舞いも大切ですが、無理をしないで安全第一を心掛けて下さいね。

安全のために、階段の前で一度立ち止まって、草履を深く履き直してください。
足を上げた時に危険が伴うからです。

両袖をまとめて、左手で持ちます。
右手は裾が広がらないように軽くつまみ、一段ずつゆっくり歩きます。
上がる時も降りる時も、やや斜め歩きが良いかもしれませんね。

○会話
なるべく美しい言葉を心掛けて下さい。
私のことは、「アタシ」「ワタシ」ではなく「ワタクシ」がお勧めです。

○和室
和室で挨拶をする時は座蒲団からおります。
詳しくはマナーうんちく話「和室での立ち居振る舞い」を参考にして下さい。

○食事の時
食事の時は、背筋を伸ばして美しい姿勢を常に心がけて下さい。
美しい箸使いやフォーク・ナイフの使い方も大切です。
特に着物を着た時には、どんな時にも「手を添える」と言うことを心掛けて下さいね。

○その他
着物姿では肌を露出しません。
手を上げる時も、見えていいのは手首までですから、上げた手の袖口をもう一方の手で軽くつまんでくださいね。

型崩れがあるかないかのチックも大切です。特に着物の場合は、前と後ろ姿をしっかりチェックして下さいね。

○着物を着て出かける時の心構え
成人式だけではなく結婚式やパーテイーなども、着物姿は場を盛り上げます。
振り袖を着て参加することは、主催者に対する最高の敬意です。

確かに、着物は洋服と異なり、管理も大変ですし、着た後の後片付けも手間がかかります。

しかし、その手間暇をかけることにより、人として大切な普遍的な事を多く身に付けて行くものではないでしょうか。
普段から着物に慣れ親しまれる事をお勧めします。

また、男性は、女性が振袖を着ている時には、普段に増してレディーファーストのマナーを発揮して下さいね。恥ずかしがらずに、積極的に、がポイントです。女性は、男性がレディーファースト心を抱いたら、素直に「ありがとう」の言葉と共に受けて下さいね。

例えば、歩く時には荷物を持つとか、車が通る側を歩くとか、女性のスピードに合わすとか、車のドアを開けるとか、座わる時には椅子を引くとか、階段を上がる時には万一に備え後ろ側に控えるとか等など・・・。

振袖は長きに渡り日本人女性に愛され続けてきました。
これからも色々な晴れ舞台で着て、大人女の第一歩を踏み出して下さい。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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