マナーうんちく話499≪習慣は第二の天性なり≫
草木の緑が一段と濃さを増してくる頃でもありますが、8月は「葉月」といい、木の葉が落ちてくる時期と言う意味です。
最も新暦では9月上旬から10月上旬になりますが・・・。
暫く多忙だったため、畑仕事がおろそかになってしまい、その結果畑が雑草だらけになりました。
雑草は根が深く、生きる術をキチンと心得ているので、本当に生命力が強いのが特徴です。
従って、これを除去するには大変な労力が必要になります。
勿論、「雑草」と言う名前の草は存在しません。
意図的に栽培している野菜や果樹と異なり、植えてもいないのに勝手に生えてきた草の総称です。
そして雑草が生い茂るようになると、野菜や果樹の水分や栄養分が取られるので根気よく除去しなければなりません。
栽培している野菜や果樹は環境が悪くなれば生育が悪くなりますが、雑草は踏まれても、踏まれても這い上がる逞しさを備えています。
「雑草魂」と言う言葉があります。
高貴でもサラブレッドでもなく高学歴でもない人が、絶え間ない努力をして身に付けた、穏やかな人生では経験できない根性を意味します。
連日の暑さで、熱中症で病院のお世話になる人が後を絶ちません。
高齢者のみならず、育ち盛りの若者が多いのが気になるところです。
クーラーの有効利用や水分補給が問われているようですが、日頃から暑さに対する抵抗力を付けることも大切だと痛感します。
ところで、私たちの若い頃はまだ、「熱中症」と言う言葉も「クーラー」も有りませんでした。
日射病に注意しながら、夏は川で精いっぱい動き回り、扇風機やうちわ、あるいは夕涼みや風鈴や打ち水で涼を取るのが普通でした。
それが1985年頃から文明の利器であるクーラーが一般家庭にも普及し、格段に快適な生活を送れるようになったわけです。
さらに、1995年位から、医学の発展で色々な事が解って来たのでしょうね、「熱中症」という言葉が新たに登場し、高温障害への対策も変化してきたようです。
日本は世界屈指の、豊かで便利な生活が謳歌できる国になりました。
暑い時も寒い時も、冷暖房の効いた所で快適に勉強ができ、生活できることは大変素晴らしいことです。
風雪をまともに受ける雑草ではなく、まさに温室育ちの野菜や果樹でしょう。
これらは見栄えは良いですが、抵抗力がありません。
最近、「肝っ玉」「大胆」「ど根性」「図太さ」等と言う言葉が聞かれなくなり少し寂しい気がします。
また、何もかも快適や便利を追求するのではなく、ある程度は暑さ寒さにも我慢したり、慣れたりすることも大切ではないかと思います。