基礎から指南!接客・接遇マナー2≪接客・接遇の意味と意義≫
非常にありがたい存在であるリピーターには「特別な配慮」をして下さい。
勿論、リピーターだけを優遇したり優先したりする特別扱いは感心しません。
お客様は、どのような方であれ、基本的には平等、かつ公平に接することが大切です。
しかし、お客様の心理は非常に微妙な所が多々あります。
不必要に声を掛ければ嫌がられますが、必要な時にそこにいなければ不親切となります。
リピーターも平等・公平の原則は理解しているものの、「私はここの常連である。従って大事にしてもらって当たり前。」というような、特別な期待感を持たれています。
その期待を裏切ることはできませんね。
お客様が抱いている自尊心を尊重することが大切ですが、それを具体的に表現しなければ、お客様には伝わりません。
経験がものを言いますが、さりげなく特別扱いすることがとても大切だと考えます。
ポイントは、あくまで「さりげなく」です。
マナーの基本に帰ります。
マナーとは「思いやり」「感謝」「尊敬」の心を抱き、それを具体的に言葉や態度や文章で表現することです。
先ずは、リピーターへの挨拶ですが、形にはまった挨拶ではなく、より心のこもった挨拶、親しみの有る挨拶が欲しいところです。
たとえば、「平松様いらっしゃいませ。いつもありがとうございます。」等のような言い方が大切です。つまり、出来る限り名前で呼ぶ事がポイントです。
さらに、「暑くなりましたが、お変わりございませんか?」等と、軽い話しかけがあればいいですね。
また、前回お会した時の話題に触れるのもお勧めですが、あえて話す事が無ければ、天気を前向きに表現して下さい。
加えて、特別な情報を提供するなどして優越感を抱いて頂くのも喜ばれます。
但し、「親しき仲にも礼儀あり」です。
いくら親しいからと言って、挨拶や言葉遣いに手抜きはしないでくださいね。
「親しさ」と「なれなれしさ」は違います。
そして、リピーターには常に「筆まめ」であって欲しいところです。
礼状や年賀状・寒中見舞い、あるいは暑中見舞い、残暑見舞い等を、思いやりの気持ちを込めてマメに出して頂きたいものです。
心が温まる書状は、「自分は大切に思われている!」と言う事を実感して頂く事が出来るので、僅かな経費で、その効果は大変大きくなります。
また、売り挙げアップのためのDMを発送する機会は多々ありますが、そのDMを見て来店して頂いたら、買う・買わないは別として、わざわざ来てくれたことに対する礼状は大切です。
特に、「来てくれたが、買わなかった人」にも丁寧に礼状を出して下さい。
ここに、接客する側の品格が出ます。
但し、手紙や葉書を出す場合は、住所を伺った時に、予め、出していいか?否かは確認して下さい。
礼状は来店したり、購入して頂いた時ばかりではありません。振り込みをして頂いた時等にはいち早く出される事をお勧めします。
こうすることにより、お客様とより良好な人間関係が築けます。
「顧客管理」の大切さは申すまでもありませんが、顧客管理と言えば、バックヤードでパソコンとにらめっこするばかりではありません。
勿論それもありますが、実は礼状を出したり、季節の伺いを発信すれば、顧客満足度が高まり、リピーターに繋がります。つまり「人為的サービス」にこそ、顧客管理の原点が有るのではないでしょうか?