基礎から指南!接客・接遇マナー4≪「マニュアル型対応」と「臨機応変型対応」の華麗なる融合≫
来られたお客様は当然のことながら、丁寧で温かみに有る接客を望んでいます。
それを、身嗜み、態度、表情、言葉等で表現するわけですが、今回は言葉遣いに触れてみます。
言葉遣いは「心遣い」で、言葉を発する以前に、先ずは相手を思いやる気持ちが大切です。
そして、言葉遣いは、どこでも、いつでも、誰に対しても同じではなく、臨機応変に使い分けなければいけません。
例えば、相手の年齢や立場に応じて変えると言うことです。
そのために必要なのが「敬語」です。
敬語は相手との立場の違いを表す言葉です。
相手と、立場や年齢が違っていても、敬語をつかいこなすことにより、その差を埋めることができ、スムーズなコミュニケーションが図れます。
正しい表現で、信頼関係を築いて下さい。
兎に角、日頃から、敬語に慣れ、親しむことが大切です。
また、相手がお客様だから敬語を話すだけではなく、敬語が使えるか否かで、その人の教養のほどや、職場の雰囲気までが分ってしまいます。
横柄な口のきき方をする社員や職員がいれば、その職場のみならず、場合によっては、商品の信頼性までも判断されてしまいます。
特に、接客・接遇担当者は敬語の基本は、しっかり押さえておいて下さいね。
敬語には大きく分けて3つの種類が有ります。
○尊敬語
相手を立てる言葉です。
相手、もしくは相手側の人、さらに第3者に敬意を表します。
「お名前」とか「ご住所」、「いらっしゃる」とか「話される」、「お忙しい」等ですね。
○謙譲語
自分をへりくだって、相手を立てる言葉です。
例えば「伺う」とか、自分の勤務している会社を「弊社」、そこに努めている社員やアルバイトを「私ども」というのもこの例です。
○丁寧語
言い方を丁寧にして相手に敬意を表現する言葉です。
語尾を「・・・です」「・・・ます」「・・・ございます」などにするのが、基本的な作り方です。
また、洋服を「お洋服」、茶を「お茶」と表現する言葉は「美化語」と言って丁寧語の一種です。
以上、ほんの一例ですが、敬語は非常に美しい言葉ですが、同時に非常に難しい言葉だと思います。
敬語の得意な人には、あまりお目にかかった事は有りませんが、苦手な人には良くお会いします。
敬語が苦手と言う人は、先ず、語尾に「です」「ます」をつける事をお勧めします。
そして、苦手な敬語を、笑顔などの表情、真摯な態度で補えば、かなり好感を持たれます。
また、敬語を詳しく知りたい人は、文化庁国語審議会の「敬語の指針」を見られる事をお勧めします。